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援助からビジネスへ

〜ルワンダにおけるJICAのパートナーシップ〜


坂本篤紀さん

JICAルワンダ事務所

「国際仕事人に聞く」第23回では、JICA(※語句説明1)ルワンダ事務所(※所属はインタビュー当時)の坂本篤紀さんにお話を伺いました。ルワンダでのプロジェクト形成やJICAの役割、開発途上国支援全般について、分かりやすい例でご説明いただき、学生の方への具体的なメッセージなど、これから国際協力分野で働きたい方必見の記事です。ルワンダで開発協力に取り組む坂本篤紀さんのお話をぜひご覧ください。(2017年9月 於キガリ)


坂本 篤紀(さかもと あつき)
大阪大学法学部法学科卒業、HEC経営大学院(フランス)修士課程修了(経営学修士)。
大学卒業後、奈良県入庁。財団法人自治体国際化協会出向中の2004年から3年間シンガポールで勤務。日本と東南アジアの自治体との経済交流に従事したことを契機に、国内外を問わず、地域経済活性化のため,行政の立場から産業振興施策の立案やビジネス支援に取り組む。奈良県退職後、大学院を経て、2013年1月に国際協力機構(JICA)入構。産業開発・公共政策部を経て、2015年2月から2017年9月までルワンダ事務所で勤務。現在は外務省国際協力局へ出向中。


JICAのお仕事を始めるきっかけ、キャリアパスについて教えてください。

大学卒業後、10年ほど地方公務員として奈良県庁で働いていました。県庁を退職後、大学院に進学し、2013年1月からJICAで働き始め、5年目になりました。最初の約2年間、東京本部で仕事をしていました。

坂本さんはどの分野で修士を取られたのですか?

私はビジネススクールでMBA(経営学修士)を取りました。以前は、ビジネススクールを出て国際協力の世界に入る人はそれほど多くなかったかもしれません。しかし最近は、開発協力を進める観点からも、ビジネスの知見が求められています。わかりやすく言うと、今までは援助機関が自ら援助を実施してきましたが、現在は多様な課題を解決するため、NGO、大学とともに、企業も開発協力の重要な担い手として期待されています。一方、開発途上国側、例えばルワンダ政府も、援助より投資、特に民間投資を軸とした持続的な経済成長こそ重要と捉えているため、ビジネスに大きな期待を寄せています。そういった中で、ビジネスのキャリアと国際協力の業界がより身近になっているように感じます。私がビジネススクールからこの業界に入ったのもその流れに乗った良いタイミングだったのかなと思います。

本部ではどのようなお仕事をされていたのですか。

JICA本部の部署は大きく三つのタイプに分かれています。一つ目が地域を担当する部署(地域部)で、アジアやアフリカ等、地域別に分かれており、国ごとに担当者がいます。日本政府の方針に基づき、どのような協力を展開していくかを考えます。二つ目が課題別の部署(課題部)です。課題とは、例えば教育、都市インフラ、農業など各協力の分野を指します。プロジェクトの形成や管理を担当しています。三つ目が、総務、広報、人事、財務といった組織運営や、その他プロジェクトのサポートを行なっている部署です。

私が所属していた産業開発・公共政策部は課題担当の部署です。私は、民間セクター開発(※語句説明2)分野で、開発途上国の中小企業支援、特に「カイゼン」として知られる日本の製造業で実践されている品質・生産性向上のための体系化された活動を、開発途上国の産業振興や企業育成のため導入する取り組みを担当していました。カイゼンは、製造現場で問題点を従業員が話し合って解決する手法や、トヨタの「ジャスト・イン・タイム」(※語句説明3)など効率的、合理的な生産を行う手法が有名ですね。カイゼンは日本のモノづくりを支え、国際的にも認知されるようになった日本の強みの一つであり、それを途上国に広げるため、カイゼンの普及を担う人材の育成や組織体制の強化を支援していました。

課題部では地域や国を横断的に担当することが多く、私は、中東(エジプト、チュニジア、パレスチナ)、アフリカ(エチオピア、カメルーン、ザンビア、タンザニア)、中米(コスタリカ、ドミニカ共和国、パナマ等)のプロジェクト(案件)に関わっていました。そのため、一つの課題という切り口で様々な国に携わることができたのはいい経験でした。

この業務には結局2年弱、携りました。短いと思われるかもしれませんね。良いところでもあり、少し寂しいところでもありますが、JICAでは、それぞれが様々な分野や異なる業務を経験しながら自分の経験を積み重ねていくというキャリアパスが一般的です。比較的短期間で、リレーのようにバトンを受け渡していくイメージですね。マラソンのように「頑張って完走してください」というやり方ではないかもしれません。

担当していた業務を離れるのは寂しいですが、担当者が入れ替わることで、私自身も新たな経験ができ、引き継いだ同僚も新たな経験ができます。新しい担当者の異なる視点が入ることで、相手国政府機関の担当者にも、良い変化がもたらされ、プロジェクトがより円滑に進むかもしれません。人と出会って別れて、を繰り返すというのは、何でもそうじゃないですか。いろいろな国を超えて、そうした出会いと別れの繰り返しがこの仕事の醍醐味なのではと思います。

ルワンダではJICAのプロジェクト形成に関して具体的にどのようなことをされていますか?

まず、ルワンダに限らず、JICAの業務に対し説明が必要かもしれません。私がよく使う例えは、JICAの役割は、課題の解決のため、プロジェクトという台本を書く仕事だということです。テレビ業界でいうところのプロデューサーです。番組(プロジェクト)の企画立案、予算確保、作成、完成までのすべてのプロセスを受け持つわけです。

JICAが例えばルワンダ政府とともに「ルワンダの農業生産をいかに向上させるか」という課題を議論します。具体的に、3年後、5年後を見据えて、灌漑施設を整備するための台本づくりをします。相手と内容に合意すれば、俳優(農業分野の専門家)をキャスティングし、台本に沿ってそのプロジェクトの進行をモニタリングします。実際のドラマと違って、ストーリーどおりにはいかないことも多いので、キャストを追加したり、ストーリーをまったく変えることもあります。いろいろな分野で何本も台本を書きます。灌漑施設を整備するなかで、違ったタイプの灌漑施設を新たに整備することもあれば、灌漑施設の利用や水管理のための技術指導を増やすなど、いろいろな台本が展開されます。

それこそ国際仕事人と言われるような人たちは、先ほど言ったプロデューサーの仕事のような全体を見る人だけでなく、ディレクターのように演出、つまり個々の作品の質に責任を持つ人から、現場の俳優(専門家)までそれぞれが違ったフィールドで様々な専門性をもって仕事をしています。JICAの事務所にいる私の役割は、どちらかというとディレクター的な演出の仕事かなと思っています。俳優のような専門性を持たないジェネラリストの仕事ですが、台本進行上、俳優の相談等に対応出来る程度の専門性は必要です。プロジェクトの進み具合を確認して、それをプロデューサーであるJICAの本部とコミュニケーションをするのが私のポジションになりますね。また、事前の情報収集など台本を作る前の準備もJICA事務所の大切な役割の1つです。

このように我々の仕事は、俳優のような専門的な仕事ではなく、現場で活動している俳優の仕事が楽しそうに見えることもありますが、そのプロジェクトの中でしかインパクトを出せません。逆に、プロデューサーはさまざまなインパクトの大きい仕事ができるかもしれませんが、現場から相当離れています。それぞれ面白さ、難しさは違うので、いろいろ異なる立場を経験できれば、面白いかもしれません。

具体的にプロジェクト内ではどのようなことをされているのでしょうか。

私は農業と民間セクター開発分野全般を担当しています。農業については技術協力や無償資金協力(※語句説明4)を組み合わせた支援をおこなっています。無償資金協力で農業用ダムを整備し、技術協力で営農指導や農業生産を上げるための取り組みを支援しています。

重要なことは、協力の成果をいかに普及、拡大していくかということです。例えば、ルワンダで営農技術を指導する案件で、研修教材やカリキュラムというパッケージを作成したとします。日本人専門家が教えて現場で成果が出ることに加えて、協力が終わった後にその研修パッケージが、ルワンダ政府を通じた普及を後押しするのが我々の役目です。そういう意味では俳優がルワンダを去っても、その台本や成果がきっちりルワンダ政府や関係者に引き継がれるよう、普段から政府の高官とも台本の進捗なり課題なりを話し合うようにしています。それこそプロジェクトが始まったときから、終わるときのことを考えていると言っても過言ではないかもしれません。

その他に取り組んだ業務があれば教えてください。

私が取り組んだ別の業務は、中小企業海外展開支援事業と呼ばれる比較的新しい取り組みです。開発途上国の課題の解決のため、日本の企業の製品や技術を活かすアプローチです。私は主に農業分野で、コーヒーの生産管理、マカダミアナッツの有機農業技術、花の輸出等の案件を担当していました。昔ながらの技術協力の仕事と、このような新しいタイプの仕事ができるのは個人的にも良い経験ですし、先に言ったように、民間投資を求めるルワンダ政府にとっても、日本の企業の顔が見える案件は大歓迎ですので、双方にとってプラスとなる取り組みだと思います。

ルワンダは小さい国で、予算も人材も限りがありますが、現在、無償資金協力や技術協力だけでなく、有償資金協力(円借款)も実施しているので、様々な案件が展開されています。それに加えて、先に言ったような企業連携の案件もあり、日本企業のルワンダに対する注目度も少しずつですが高まっているように感じます。中小企業海外展開支援の案件の大半はアジア地域で実施されており、アフリカではまだ全体の1割程度だったかと思います。あまり知られていませんが、アフリカの案件の約1割がルワンダ案件と比率は高く、これほど小さなルワンダで、日本の企業と連携する案件が多数行われていることは特筆すべきことかもしれません。

ルワンダの中で、他の国際機関等とのプロジェクトの棲み分けはどのようにされているのですか?

いわゆる援助協調(※語句説明5)ですが、ルワンダの場合、ルワンダ政府が主導権を持って調整しています。具体的には、我々のような個別の援助機関や国際機関に対し、協力すべきセクター(課題別の分野)を割り当てて、あれもこれもやらないようにと言われます。ルワンダ政府は「自分たちの国の開発のために自分たちの方針に沿って援助機関を活用する」という方針をしっかり持っています。他国でも同様の仕組みがありますが、ルワンダでも、セクターワーキンググループと呼ばれる、課題分野ごとにルワンダ政府の省庁と援助機関が共同議長となって会議を設け、主に経済開発分野の予算、決算や成果報告があり、各援助機関と議論をします。例えば、JICAは、水・衛生分野と情報通信(ICT)の分野でリードドナーとして共同議長を務めています。

JICAは、元々ICTのアドバイザーとして専門家を派遣しており、ICT商工会議所とともにルワンダのICT振興を支援していました。ルワンダではICTの政策立案が進んだものの、いかに政策を実施するかがポイントなのですが、ここ数年で個別具体的な問題解決を示してきたことが、JICAに打診された理由なのかもしれません。

興味深いのは、ルワンダ政府も援助機関の取り組みを個別に評価します。このように援助協調の仕組みが整っているため、各分野の援助機関の活動は毎年ルワンダ財務省に報告され、それに基づき財務省が各援助機関を評価します。いわば通知表のようなものです。評価基準の良し悪しはさておき、こういったところにもルワンダ政府のオーナーシップを感じます。

ルワンダのGDPは毎年毎年、上がっていますよね。そうすると技術協力や無償資金協力は卒業してしまうのではないですか?

1人あたりGDPもまだ700ドル程度ということで、今すぐ卒業するということはないと思います。しかし、何回か申しあげたように、ルワンダ政府から「援助より投資」と言われているわけで、我々の仕事ぶりも問われていくことは確かです。ルワンダで一般的な援助というのは、一般財政支援と呼ばれる、まとまったお金を渡す手法が主流で、JICAのような、専門家が一緒に働くような技術協力は少数派であり、我々は危機感を持っています。よって、ルワンダ政府の優先度の高い課題に対して、地道な方法でもしっかり成果を出していくことがさらに重要になってきていると感じます。

また、円借款であっても、この国の財務省は財政規律の意識も明確なので、決して外貨に余裕はないですが、優先順位が高くない案件であれば「借りない」という立場です。財政健全化のために経済成長率を犠牲にする、という発言も何度か聞きました。このあたり、大統領のリーダーシップなり、政府としての大きな方針なり、きっちりと示され、徹底されていると感じることは多かったですね。

坂本さんはこれからも台本を書く仕事を続けていきたいと思いますか?

JICAに入構して本部で働いていた時は台本を書くことしか考えていませんでした。しかし事務所に来て、現場を経験すると少し見方が変わってきました。

事務所では、今まで申しあげたようなプロジェクトに携わるだけでなく、専門家や協力隊員のみなさんの安全管理や、経理業務など、JICAの事業を後ろから支える仕事がたくさんあるわけですが、改めて重要な仕事だと実感しています。それをする人がいないと俳優も演技できないわけです。台本を書いたり見直したりする仕事に比べれば地味に見えるかもしれませんが、まさに撮影の舞台裏には、いろいろな裏方仕事があって、それをしっかりやり遂げなければならないことを痛感し、台本を書くだけでなく、より全体を俯瞰的に見るような仕事もしていかなければならないなと感じるようになりました。

最後に、これから国際協力の世界で活躍したいと考えている学生にメッセージをいただけますか?

最初に、興味のある分野の「深堀り」をお勧めします。国際協力のために何がしたいのか。例えば、教育分野であれば、初等教育と言われる小・中学校の教育から大学等の高等教育を支援する仕事もあります。また、学校を新たに建設するのも、教員の研修に携わるのも、教育分野の大切な協力です。漠然と興味を持つだけでなく、何がしたいのかを普段から掘り下げて、一段ずつ階段を下りていくように具体的に考えていくと良いと思います。そのような具体的な興味・関心があれば、それをもとにいろいろな人から話を聞いて、より深掘りができるようになります。

また、国際協力の仕事は、先ほど言ったように、台本を書く側か演じる側か、役割によって結構な違いがあるので、自分が働くイメージを考えてみるのも良いかもしれません。

次に、時間軸で計画を立ててみることです。例えば20代、30代でどんなことがしたいか、例えば国内、海外で働くとか大学院で勉強するとか、順番も含めて計画してみると良いと思います。恋愛も結婚もしたいし、大学院も仕事もしたいと考えるかもしれません。よく学生さんから質問されるのは、大学卒業して大学院に進むのか、先に就職するのか、どちらが良いかというものです。これは人それぞれだと思います。早く社会人になって実務経験を積んで、それから大学院に進む、私はそうでした。しかし、先に大学院に進学して、アカデミックな知見を活かして仕事を始めるのも良いと思います。いずれにしても、国内外で働く、修士号を取るといったキャリアプランを、自分のライフイベントと組み合わせてイメージを持っておくと良いと思います。

最後にお伝えしたいのは、自分なりのキャリアプランを練り上げるのが一番大事ということです。こういう仕事をすれば良いとか、こういう大学院に行けば良いとか、一般的な話をあまり気にしない方が良いと思います。私は今JICAで働いていますが、JICAに限らず、国際協力の世界で働く人々は本当に多様なバックグラウンドを持った人が多いです。逆に言えば、この業界では、あらゆるバックグラウンドのプロフェッショナルが必要とされているわけです。しかもそのキャリアパスは一本道ではなく、人によって本当に多彩です。極端に言えば、職業人としてのあらゆる経験が役立つ業界と言えるでしょう。

本当に真面目に考えていらっしゃる方々に失礼に聞こえるかもしれませんが、私は30歳を過ぎるまでこういった仕事をするとは全く考えていませんでした。それまで地元の地方自治体で地域の経済活性化のために働いていたのですが、その後大学院でビジネスを学び、今はその開発途上国で経済の活性化に取り組んでいます。国際協力分野へのキャリア・チェンジという意味では遅く、留学中の2011年に国連フォーラムのスタディ・プログラムでタイを訪問して、初めて今のキャリアを明確に意識しました。

したがって、何をするにも遅すぎるということはありません。ましてや皆さんのように早い段階でそういう意欲や思いがあれば、どのようなキャリアパスでも活躍できるのではないでしょうか。皆さんにどんどん国際協力の世界へ入ってきていただき、一緒に仕事できることを心から楽しみにしています。




【語句説明】

1. 国際協力機構 (JICA)
独立行政法人国際協力機構。JICAは、Japan International Cooperation Agency の略称。日本の政府開発援助の実施機関。信頼で世界をつなぐというビジョンをもとに、技術協力、有償資金協力、無償資金協力等の手法を用いて、途上国への国際協力を実施している。150以上のプロジェクトを開発途上国にて実施している。特殊法人の国際協力事業団を経て、2003年に独立行政法人として発足。
参考:https://www.jica.go.jp/(日本語)

2. 民間セクター開発
途上国の経済成長の実現を目指し、中小企業等を含む様々な分野の民間企業を支援する開発。
参考:https://www.jica.go.jp/activities/issues/private_sec/index.html(日本語)
https://www.jica.go.jp/project/subject/sector/index.html(日本語)

3. トヨタ生産方式「ジャスト・イン・タイム」
よりよい車を安く、早く消費者に届けるために、生産計画に応じて「必要なものを、必要なときに、必要なだけ」供給するためのシステム。トヨタ自動車では、生産場所、時期、アイテム、数量が記入された商品管理カードを使った生産管理方式により、自動車のように3万点にものぼる部品から造られている製品を、大量に効率良く生産することに寄与している。
参考:http://www.toyota.co.jp/jpn/company/vision/production_system/just.html(日本語)

4. 無償資金協力
政府の決定に基づき、開発途上国が経済・社会開発などに寄与することを目的とし、資機材および役務を調達するために必要な資金を、返済の義務を課さずに供与する経済協力の一形態のことをいう。返済義務を課さない資金協力であるため、特に、所得水準の低い国を中心に実施される。
参考:https://www.jica.go.jp/activities/schemes/grant_aid/summary.html (日本語)

5. 援助協調
途上国の負担減少、援助効果の向上、そして援助資金の有効活用を目指し、開発援助において、途上国政府の主導で、複数のドナー国・機関(開発パートナー)同士が共通の枠組みをもとに援助手法を調和させて開発に協力することである。セクター・ワイド・アプローチ、一般財政支援、手続きの調和等がある。従来の援助協調は、案件ごとのドナー同士の連携・調整に重点が置かれていたが、近年は、被援助国の開発政策に沿って、ドナーが共通の戦略や手続きで支援をおこなう総合的な援助協調が、サブサハラ・アフリカを中心に、世界各国で進められるようになっている。
参考:https://www.jica.go.jp/publication/monthly/0606/01.html(日本語)

 

(2017年9月ルワンダにて収録。)
聞き手:ルワンダ・スタディ・プログラム現地渡航参加者44名
写真:田瀬和夫
ウェブ掲載:三浦舟樹
担当:奥田、志村、瀧澤
2018年6月21日掲載
※記事内容はインタビューに基づく個人の意見であり、所属組織の公式見解ではありません。




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