マチュピ村
1.概要
私たちは、ラバウルのトーライ族のマチュピ村を訪れた。青年海外協力隊のコミュニティ開発隊員として活動しておられる中峯さんがコーディネートしてくださり、村のお宅で盛大なおもてなしを受けた。マチュピ村は、パプアニューギニアでは珍しく、昔から女性優位だと言われている村で、代表のジャスミンさんは女性である。とはいえ、女性は料理を運んだり盛り付けてくれたりと良く働き、男性は座って話して眺めているという、日本の家庭ととてもよく似た風景を見た。村では、昼食にムームーという食べ物が振舞われた。ムームーは、大釜で肉や魚や野菜を蒸したパプアニューギニアの伝統的な郷土料理である。味付けは、クリーム煮のようなものや塩などのシンプルなもの等様々で、他にも甘くないとうもろこしや蒸したさつまいも、パイナップルやパパイヤなどのフルーツなどを用意してくださっていた。これらのごちそうをバナナの皮のお皿にのせ、バナナの木の皮のフォークで食べるという贅沢な昼食となった。
村のお宅は、パプアニューギニアでは中流層の暮らしだそうで、庭には雨水の貯水タンクがあった。トイレは扉付きの洋式トイレが二つあり、水や紙はなくバケツで水を汲んで流す様式と、紙を使用して流す様式の2種類があった。犬を飼っているお宅もあった。庭には小さな畑があったが、畝はなく、どこに何を育てているかよく分からないような畑であった。今回のムームーで振舞われた野菜もほとんどが輸入品で、マーケットで買ったものであるそうだ。
この地域で中峯さんは観光業を発展させるために活動をしており、ジャスミンさんも日本語であいさつをしてくださった。また、村の男性が「男性は高校を卒業すると結婚するため、家を自分で建てて生活するようになる」と言っていた。そして女性を嫁に受け入れ、女性は家庭に入る事が多いという。しかしながら、観光を盛り上げたいと活動的なのは女性が多く、働き者の女性が多いようである。
2.参加者所感
ムームーはとてもシンプルだが栄養満点で豪快な料理だと感じた。こんなに雄大な土地やジャングルが広がる自然豊かな国だが、村のお宅でも小さな畑のみで荒れている印象を受けたため、普段の食事も気になった。
人々はとても明るく陽気に感じた。また個人的には、子どもの髪の色が金髪でパンチパーマ体質なのが面白いと感じた。大人になると黒くなるらしい。そして写真好きの子どもたちはとても愛らしく、カメラを向けたときとそれ以外の無表情になる変貌ぶりにも笑ってしまった。