国連フォーラム設立2周年にあたって
2004年10月の「国連の日」に発足した「国連フォーラム」は、国連のことをもっと知りたい、国連の活動に貢献したいと考えている多くの人々に、知識を得、議論に参加し、さらには具体的な活動に参画するきっかけとなる場を提供してきました。
一周年を迎えた昨年の10月以降、従来のメーリングリストを通しての議論や情報提供、勉強会の開催、現場からの声を届けるフィールド・エッセイに加え、「国連でインターン」、「国連職員NOW!」などの企画も積極的に運営してきました。メンバーの数も昨年10月時の二倍を超える1193人に達しています。また、これらを載せたウェブ・サイトも大きく刷新し、分かりやすく、魅力的な場の提供を心がけています。ウェブ・サイトの訪問者は月に5000人を超えています。この一年、特に国連職員とその仕事についての興味と関心を引くことができたようです。
このように、多くの人が参加し、国連に関する情報源としての役割も増す一方で、「時宜を得た、国連に特有の実質的な議論がもっと多くてもいいのではないか」「過去の議論の展開も含め知見や提言をまとめることはできないのか」との参加者のご意見もありました。フォーラムを運営する幹事会としては、場を提供するというフォーラムの役割は守りながら、議論を活発にしていく仕組みや企画を提供し、さらにフォーラムの質と付加価値を高めていきたいと思っています。
国連での動きは、事務総長の選挙が終わり、平和構築委員会や人権理事会が発足した一方、北朝鮮の核実験問題、改善の兆しを見せない中東情勢、遅れるミレニアム開発目標の達成など、新しい事務総長とともに取り組んでいかなければならない課題は満載です。フォーラムもこれらの動きをお伝えすると同時に、議論を活発にしていきたいと考えています。
皆さんの積極的な参加をお願いしたいと思います。今度ともよろしくお願いします。
2006年10月24日
国連フォーラム幹事一同
久木田 純、田瀬 和夫、須永 和男、朝居 八穂、井筒 節、稲垣 朝子、大谷 美紀子、大槻 佑子、大仲 千華、亀井 温子、北村
聡子、紀谷 昌彦、國井 修、國京 彬、黒田 和秀、小谷 瑠以、清水 和彦、新保 孝尚、杉山 章子、田辺 美穂子、谷 香織、粒良
麻知子、土井 香苗、中川 享之、中村 俊裕、橋本 のぞみ、早川 元貴、春谷 恵理圭、藤澤 有希子、
山岸 千恵、山下 恵理子、山本 晋平、吉田 明子
(国連フォーラム設立趣意書)
本フォーラムは、2004年10月24日、ニューヨークに在住する国連に関心を持つ有志により「ニューヨーク国連フォーラム」として設立されました。2005年10月24日、さらに世界中にいる方々が自由な立場からより積極的に活動に参加できるように「国連フォーラム」と名称を改めました。
本フォーラムは、国連のことをもっと知りたい、国連の活動に貢献したいと考えている実務者、研究者、学生、メディア関係者など幅広い人々を対象として、国連についての知識を得、議論に参加し、さらには活動に参画する場を提供することを目標とします。さらに、議論の深化と発信を通じて、参加者にとって有意義な変化を引き出すことを目標とします。
このため、本フォーラムはメーリングリスト、ウェブ・サイト、ブログ(blog)、勉強会、分野別の活動などの運営や開催を行います。さらに、既存のネットワークであるワシントンD.C.開発フォーラム、国連邦人職員会、JASID(日本国際開発学会)、あるいは外務省をはじめとする政府機関、NGO、民間機関などと幅広く連携し、それらとの間で相補性と相乗効果を考慮しつつ、独自の付加価値を生み出していきたいと考えています。
本フォーラムへの参加はどなたでも可能です。どのような立場にあっても、個人の資格で、意見の多様性を相互に尊重しつつ、建設的な議論を行なえる方であれば、本フォーラムへの参加を歓迎します。また、本フォーラムの運営は有志が組織する幹事会が行なっていますが、これに世界中からさまざまな形で参画して頂くことも歓迎します。
本フォーラムが、国連に興味がある多くの方々にとって有益な議論の場を提供できることを心から願います。
2004年10月24日発表
2004年12月18日改定
2005年10月24日改定
連絡先:kanjikai[at]unforum.org
ホームページ:http://unforum.org