国連フォーラム設立三周年にあたって
2004年10月の「国連の日」に発足した「国連フォーラム」は、国連のことをもっと知りた
い、国連の活動に貢献したいと考えている多くの人々に、知識を得、議論に参加し、さら
には具体的な活動に参画するきっかけとなる場を提供してきました。
とくにこの1年間は、これまでの活動を一層充実させるとともに、新しい試みも多く行って
きました。各地で開催してきた勉強会はついに40回を迎え、「国連職員NOW!」は着実に回を
重ねすでに50人以上の邦人職員のストーリーを紹介してきました。また「フィールド・エッ
セイ」、「国連でインターン」も20人以上の方の投稿を掲載しています。さらに「国際仕事
人に聞く」や「私の提言」では個別の分野をより深く掘り下げ、将来有意な変化をもたらす
ような発信をめざしています。このような活動の結果、フォーラムのメーリングリストは
2,000人規模に達しようとしており、そのメンバーは国連職員、政府関係者、学者・研究者・
学生、NGO関係者、メディア関係者などと多彩です。また、フォーラムのウェブサイトには
月平均約11,500人の方が訪れています。
今後も国連フォーラムは、その中立性を維持しながら、だれもが個人の立場で活動に参加し
ていけるような開かれた場であることをめざします。また、幹事会としては、その時々の国
連の動向、日本の国内世論の動向などをタイムリーにフォーラムの活動の中に採り入れるこ
とによって、各メンバーが活動に参加して有意義だったと感じられるよう努力していきたい
と考えています。なお、これまではニューヨークが幹事会や活動の中心でしたが、最近では
日本でも多くの仲間が活動に加わってくれており、今後活動の幅を広げていけると考えてい
ます。東京での幹事会もしっかりと立ち上がりつつあります。また、 ワシントンD.C.開発
フォーラムや国際開発学会(JASID)、模擬国連委員会、平和構築フォーラムなどの他ネット
ワーク、及び、政府機関、民間機関との連携もより一層深めていきたいと考えています。
国連は今年、新しい事務総長を迎え新たな時代に入りました。しかしその国連が世界の古い
問題と新しい問題にどのように対処できるかは、国連そのものの改革を含めてまさにこれか
ら試されるところでしょう。国連の今年一番大きな課題はもちろん気候変動であり、それは
IPCCやゴア米国前副大統領がノーベル賞を受賞したことにも象徴されていますが、世界が抱
える問題はそれだけではありません。貧困削減、アフリカ開発、平和構築、さらに個別の
国・地域としてはミャンマー、イラク、アフガニスタン、スーダンなど、課題は山積みです。
これらに国連がどのように立ち向かうべきなのか、そして日本はその中でどのような役割を
果たせるのか。こうした引き続き目が離せない話題を国連フォーラムで議論していければ
幸いです。
皆さんの一層積極的な参加をお願いしたいと思います。今度ともよろしくお願いします。
2007年10月24日
国連フォーラム幹事一同
久木田 純、田瀬 和夫、須永 和男、朝居 八穂子、穴井 路想、池田 直史、石塚 恵、井筒 節、
稲垣 朝子、大谷 美紀子、大槻 佑子、大仲千華、亀井 温子、岸本 安紀、北村 聡子、
城戸 武洋、紀谷 昌彦、國京 彬、黒田 和秀、桑原 りさ、小谷 瑠以、佐々木 佑、猿田 佐世、
柴土真季、清水 和彦、新保 孝尚、杉山 章子、田辺 美穂子、堤 敦朗、土井 香苗、徳田 朝子、
富田 玲菜、中村 俊裕、西川 絢子、林 神奈、春谷恵理圭、藤澤 有希子、藤田 真紀子、
山口 絵理、山下 恵理子、山本 晋平、山本 紀子、横山 雅子、吉田 明子、吉田 順子、芳野 あき
(国連フォーラム設立趣意書)
本フォーラムは、2004年10月24日、ニューヨークに在住する国連に関心を持つ有志により
「ニューヨーク国連フォーラム」として設立されました。2005年10月24日、さらに世界中
にいる方々が自由な立場からより積極的に活動に参加できるように「国連フォーラム」と
名称を改めました。
本フォーラムは、国連のことをもっと知りたい、国連の活動に貢献したいと考えている実
務者、研究者、学生、メディア関係者など幅広い人々を対象として、国連についての知識
を得、議論に参加し、さらには活動に参画する場を提供することを目標とします。さらに、
議論の深化と発信を通じて、参加者にとって有意義な変化を引き出すことを目標とします。
このため、本フォーラムはメーリングリスト、ウェブ・サイト、ブログ(blog)、勉強会、
分野別の活動などの運営や開催を行います。さらに、既存のネットワークであるワシント
ンD.C.開発フォーラム、国連邦人職員会、JASID(日本国際開発学会)、あるいは外務省
をはじめとする政府機関、NGO、民間機関などと幅広く連携し、それらとの間で相補性と
相乗効果を考慮しつつ、独自の付加価値を生み出していきたいと考えています。
本フォーラムへの参加はどなたでも可能です。どのような立場にあっても、個人の資格で、
意見の多様性を相互に尊重しつつ、建設的な議論を行なえる方であれば、本フォーラムへ
の参加を歓迎します。また、本フォーラムの運営は有志が組織する幹事会が行なっていま
すが、これに世界中からさまざまな形で参画して頂くことも歓迎します。
本フォーラムが、国連に興味がある多くの方々にとって有益な議論の場を提供できること
を心から願います。
2004年10月24日発表
2004年12月18日改定
2005年10月24日改定
連絡先:kanjikai[at]unforum.org
ホームページ:http://unforum.org