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国連フォーラム設立15周年を迎えて:
国連フォーラム幹事一同より

2019年10月24日

 

国連フォーラムは、2004年10月24日「国連の日」に、ニューヨーク在住の国連職員や大学院生など有志数人によって設立され、15年にわたって、国連についてもっと知りたい、国連の活動に貢献したいと考えている多くの人々に、知識を得、議論に参加し、具体的な行動を起こすきっかけとなる場を提供してきました。

現在、メーリングリストの登録メンバーは8000人を超え、70名近い幹事や多くのサポーターが、ニューヨークや東京、関西、九州などでの勉強会やオフ会、国連の現場を訪問するスタディープログラム、インタビュー記事や体験記のウェブ掲載など10を超える「場」を提供しています。多くのメンバーからのイベントやスタッフ募集などの情報共有、グローバル課題についての投稿などがあり、国連に関する大きなネットワークになっています。しかし一方で、議論の場としては大きすぎるという声も聞かれます。世界の大きな転換期にあって、このフォーラムがどのような進化を遂げていけるのか、幹事一同さらに議論を続けていきたいと考えています。

国連は、二度の世界大戦を経て、その憲章にあるように、世界の平和、人権、開発を進めるために創設されました。しかし、今日の世界は、核戦争の大きなリスクを抱えながら、気候変動が顕著になり、貧富の格差が進んでいます。そして、それらの影響で難民などの大規模な強制移住、原理主義とテロの激化、紛争、差別、搾取などが広がっています。これらの問題に対して、2015年にはSDGsの採択やパリ合意など世界が力を合わせて取り組んでいこうという流れがありました。しかしそれ以後、自国第一主義、多国間合意からの離脱など、地球規模の問題を解決していくための協力体制が揺るいでいます。

21世紀を見渡すとき、人生100年といわれる長寿の時代がやってきたにもかかわらず、地球温暖化ひとつをとっても人類の生存は危ういといえます。それらを解決する手段としてのAIや生物工学、宇宙利用などのテクノロジーがもたらす急激な変化は大きなリスクも抱えており、安易な期待はできません。私たちの運命は、生態系の崩壊や社会の分裂、最悪の場合第三次世界大戦によって終焉を迎えるのでしょうか。

それとも、国連を通して世界が目指す理想の社会を実現していくことができるのでしょうか。20世紀の行き過ぎた資本主義産業社会がもたらした地球温暖化と貧富の格差を修正し、SDGsやパリ合意のような持続可能なパラダイムへの転換を21世紀の前半で成し遂げるには、国連を中心とした協力体制なしにはできそうにありません。これに対して、グレタ・トゥンベリさんのように世界の若者は、国連と共に20世紀の人類が作り出した問題を解決し、自分たちが生きる21世紀と未来を確保しようと動き出しています。

それでは、私たち一人ひとり、日本と日本人には何ができるのでしょうか。日本は、長寿においても、様々な技術革新においても先進的な位置にいると同時に、すでに核戦争や原発事故など核の悲惨さを体験し、度重なるスーパー台風など気候変動の被害を大きく受けています。その日本が国連を中心とした多国間主義を進め、世界がもう一度力を合わせ地球規模問題に取り組むためのリーダーシップを発揮し、ライフスタイルから教育や産業の在り方まで、世界のよき先例となることはできないでしょうか。

国連フォーラムは、この私たち一人一人が関わる地球規模の問題について情報共有し、議論し、行動を起こす場を提供し続けていきたいと考えます。そのために、幹事一同は、国連フォーラムの使命を再吟味し、マネジメントをふりかえり、その活動と組織の変革を進め、より一層効果的で付加価値の高いフォーラムにしていく所存です。

皆さんも是非、フォーラムについての感想やご要望などをお寄せください。組織の改善はたゆまなく行われるべきものですが、15周年を機にそれをさら進めていきたいと、幹事一同考えております。

国連フォーラムを今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

2019年10月24日 
国連フォーラム幹事一同

赤堀惇起、浅川裕子、石黒朝香、石井はるか、井上良子、井上慶子、今泉沙織、上野明菜、大井由紀、大川友里恵、 大島早貴子、大宝菜都美、大津璃紗、 岡本エ、加藤木文奈、上川路文哉、上村光、亀山菜々子、川橋天地、北萌、木村仁美、衣川直宙、久木田純、久保山敬太、グスタフソン栄、黒崎のえみ、小磯聡、小林聖、塩路和義、志賀裕文、重倉陽子、柴土真季、志村洋子、菅生零王、鈴木結衣、住野英理、清衣里奈、関口詩織、関澤春佳、瀬戸万里奈、瀧澤菜美子、高橋尚子、竹田響、田島真理恵、田瀬和夫、内藤春香、中村理香、西崎萌、布川敦士、波多野綾子、原口正彦、伴ちひろ、平井采花、藤井有希、藤森みな美、本田綾里、松原廣幸、村田友美、三浦舟樹、 三浦弘孝、溝端悠、鈴木真代、山内ゆりか、山田圭介、横井裕子、米田奈央、渡辺直美

 

連絡先:kanjikai[at]unforum.org
ホームページ:http://www.unforum.org



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