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新年を迎えて:
国連フォーラム幹事一同より

2021年1月1日

 

国連フォーラム参加者の皆様、新年明けましておめでとうございます。

初めに、国連フォーラム運営の新体制についてお知らせします。これまで国連フォーラムはその使命の遂行を目的に、幹事会で作成した内規に同意した有志が運営してきました。設立から16年経ち、登録者8500人を超えるメーリングリストによる情報共有をはじめ、20近くの企画・活動を運営するために常時50人前後の幹事が関わってきました。

幹事会ではより効果的な運営のための組織の見直しと改革をこれまでも行ってきましたが、更なるガバナンスの強化とより開かれたフォーラムの運営方法について昨年1年かけて議論してきました。その結果、内規の会則への改定と公表、会員を支持基盤とした組織への移行などを決め、本日より新体制での運営を行うこととなりました。会則と新体制の詳細については、フォーラムのHPをご覧ください。

新体制への移行によってMLや様々なイベントへの皆様の参加に変更はありませんが、会則を公表することで、外部から見てよりわかりやすい組織となり、また会員制度を採り入れることによってこのフォーラムの運営により多くの方が関われるようになると考えています。

2020年を振り返ると、世界はパンデミックへの未曽有の対応を迫られるなか、更なる社会の分断と気候変動の悪化に予測不能な様相を呈していました。新型コロナウイルスがあっという間に感染と被害を広げる中、世界に自国優先主義の主張が広がることによって、国連を中心とした多国間主義によるグローバルな問題の解決が益々困難になるかのように見えました。政治目的のWHOへのバッシングもありました。しかし年末に向けて、米国の大統領選挙の結果やワクチン開発の成功、EUと英国の交渉の成立など、幾分明るい見通しが出てきました。また、WFP(世界食糧計画)にノーベル平和賞が送られ、世界には今も人道支援を必要としている人々が多くいることを思い起させることになりました。一方、これらの危機と混とんとしていく世界の情勢を通して、逆に世界が協力し乗り切っていくことの大切さを体験することになったようにも見えます。経済か人の命か、ニューノーマルとしてのオンライン化された働き方、脱都市化など価値観とライフスタイルを問われる中で、持続可能な生き方へのシフトも加速されたように思います。その意味でSDGs達成の意味がリアルになってきた年だったと言えるかもしれません。

2021年、気候変動の激化が否応なしに進む中、パンデミックは治まるのか、変異したコロナウイルスの感染拡大とワクチンの接種はどちらが先か、バブル化したマネー経済や国家経済の破綻は避けられるのか、世界の分断は修復できるのかなど、世界が知恵を出し合い、力を合わせて解決しなければならない課題が山積しています。グテーレス事務総長と国連はこの78億の人々のコロナ対策、気候変動対策、開発と人権、平和と安全保障などをどう進めていくのでしょうか。

今年も国連フォーラムの幹事一同、「国連についてもっと知りたい、国連の活動に貢献したいと考える多くの人々に、情報共有や議論への参加、さらには具体的な行動を起こすきっかけとなる『場』を提供する」という使命の元、ますます多くの皆様が参加できるようフォーラムの運営を行う所存です。

どうぞよろしくお願い致します。

2021年1月1日 
国連フォーラム幹事一同

連絡先:kanjikai[at]unforum.org
ホームページ:http://www.unforum.org



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