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第13回 2005年11月18日開催
於・UNICEF会議室

国連フォーラム設立1周年記念・シリーズ勉強会 第5弾

「DDRガイドライン策定過程から見た統合と平和構築」
"The Development of UN DDR Guidelines:
Lessons for Integrated Missions and Peace-building"

大仲 千華さん
国連事務局 PKO局
Peacekeeping Best Practices Section

 

質疑応答


■Q■ DDR活動の予算が不足している場合に世界銀行やアフリカ開発銀行等から予算を充ててもらうことは可能か。

■A■ 可能。ただし、世界銀行やアフリカ開発銀行等を含めに開発銀行はDisarmamentの部分には資金を拠出できないなどの制約がある。

 

■Q■ PKO局・Peacekeeping Missionが武器の管理・国境管理に携わることはあるのか。

■A■ Peacekeeping Missionは、DDRで回収した武器を管理し、処分するまで責任を負うが、DDRの範囲を超えた武器管理の制度構築(武器管理の法制定等の環境整備など)は、平和維持予算の制約から制度構築の初期計画策定にとどまっている。その後は、主にUNDPが武器管理の法制定等の環境整備を支援するケースが多い。

 

■Q■ DDRにおいて現地政府はどのような役割を果たしているのか。

■A■ 理論上、DDRにおける国連の役割はあくまでもサポート的なもの。しかし、実際にDDRが実施される状況下においては現地政府が機能していない、または停戦合意への見返りとして虐殺に関与した疑いの強い当事者が暫定政権のポストを約束されるケースなどがのため、暫定政権の正当性や中立性という点において、国民からの支持を得ていない、敵対する勢力間での信頼熟成がされていない等のケースが多いため、国連が中立性を強調しつつ中心的な役割を担うことが多い。

 

■Q■ シエラレオネでのDDRの成功要因は何か。

■A■ (ハイチでは和平合意がなかった一方、)シエラレオネでは明確な和平合意があり、紛争当事者(warring party)からのコミットメントも得られた。また財政面では、「人間の安全保障基金」からの長期的な支援があった。

 

■Q■ DDRが失敗した場合、PKO局はどのような行動をとっているのか。

■A■ 例えばリベリアやハイチでは過去にも平和維持活動がDDRを試みたが、失敗している。
95年以降PKOが展開されていたが、DDRの失敗後にPKOがそのまま撤退してしまったため、国連のカントリーチームに負担がかかっている。

 

■Q■ スーダンでは国軍及びSPLA/Mの除隊兵士を対象にDDRが行われる予定だが、双方の除隊兵士の行き先はどのようになっているのか。

■A■ Reintegrationプログラムによる雇用創出とスーダン国軍とSPLM/A暫定軍へそれぞれが吸収される予定。和平合意上、除隊兵士の行き先は国軍に吸収されるかも含めて当事者双方に委ねられている。合意締結から30ヶ月後にスーダン国軍が南部から撤退することになっているが、その後のことは、特に国軍の規模に触れることになるので、双方の信頼熟成を待つ意味で、国連も現時点では積極的な介入を避けている。現在は当事者双方にとって脅威となる可能性が低い女性兵士・子供兵士を対象としたInterim DDR Programme (IDDPR)の準備が進められており、それを経て本格的なDDRが始められる予定。

 

■コメント■ 

 

以上

(担当:大槻)

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