第10回 「国連と日本の軍縮に向けての努力 - 第61回国連総会第一委員会」

2005年10月27日開催

美根 慶樹 さん(軍縮代表部特命全権大使)
松川 るい さん(軍縮代表部一等書記官)

■1■ 軍縮会議(CD)

(1)軍縮の停滞への危機感

  • 2005年NPT運用検討会議の失敗
  • 国連サミットでの軍縮関係書項目の削除
  • CDの停滞:9年間実質作業開始に合意不在

(2)第一委員会を利用して、何らかの突破口を開こうとする試み:6カ国提案

  • 問題点:CDを破壊する危険
  • 一年延期:来年の議長のイニシアティブに期待し、1年延期
  • 各国の態度

■2■ NPT運用検討会議

(1)1995年

  • 再検討プロセスの強化決定
  • 原則と目標に関する決定:
    • 普遍性、拡散防止、CTBT、FMTC、Nuclear Weapons Free Zone (NFZ)、
    • Security assurance、セーフガード、原子力平和利用
  • NPT無期限延長決定
  • 中東決議

(2)2000年:95年の原則と目標をさらに具体化

  • 最終文章第1部 第6条関係 -13 Practical steps: 
    • CTBT、FMCT、ABM・STARTII、非戦略核兵器、
    • オペレーショナル・ステイタス、安全保障政策、
    • 不可逆性・透明性・検証可能性
  • 第7条関係: Security assurance、 NFZ
  • 中東決議の実施
  • インド、パキスタン

(3) 2005年

  • 評価
  • 2000年問題:(米と仏:2000年のコミットメントから撤退しようとの意図)

(4)我が国の核軍縮決議案

  • 我が国核軍縮決議案の国連総会第一委員会における採択 http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/un_cd/gun_un/un_saitaku05.html
  • 第60回国連総会「核兵器の全面的廃絶に向けた新たな決意」決議案(骨子) http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/un_cd/gun_un/un_saitaku05_k.html
  • 決議案 英訳 http://www.mofa.go.jp/policy/un/disarmament/arms/un0510.html

■3■ 新アジェンダ連合(NAC)

(1)2000年とNAC
(2)NACの問題点
(3)分解の危険と一体性維持の努力
(4)NACの軍縮決議案

■4■ イラン

(1)IAEA理事会決議
(2)米国の対応:不拡散に重点
(3)イランの新決議案:軍縮に重点
(4)我が国の立場:軍縮と不拡散はreinforce each otherであり双方重要
(5)ブラジル、エジプト:追加議定書の普遍化には消極的

担当:小谷