ミャンマー・スタディ・プログラム - 報告書「2.1. 第一回勉強会」
2.1. 第一回勉強会
日時:8月17日(日)13時~16時
場所:
- 東京:東京大学駒場キャンパス18号館
- 関西:大阪大学豊中キャンパス学生用自主学習スペースSTUDIO
- 九州:九州大学箱崎キャンパス21世紀交流プラザ
テーマ:国連に関するイントロダクションとミャンマーの概論
目的
ミャンマーに関する全般的な知識やミャンマーにおける国連機関等の活動、国連に関する基礎知識について学び、全5回にわたる勉強会の導入としての位置づけと、今後の各テーマの下地をつくる目的で開催。
勉強会の進め方
東京会場を中心に地方会場(関西・九州)と海外からの参加者をGoogleハングアウトでつないで開催。
当勉強会は、国連用語を学ぶ前半とミャンマーに関して参加者が発表を行う後半の二部構成で実施された。前半部分では、田瀬さんより、重要で基本的な国連用語の説明がなされ、後半部分では、研究班に所属するメンバー7名からミャンマーにおける開発課題に関する多様なテーマの発表と全体での質疑応答が行われた。
インプット内容
【前半:国連用語を学ぶ】
- Resident Coordinator System、各役職名(UNCT、RC、HC、DO、SRSG、DSRSG)
- UNDAF (United Nations Development Assistance Framework):国連による開発支援の枠組み。開発目標を国連と政府の合意によって定め、目標達成のためのプロセスを定義するもの。
- RBM(Result Based Management):結果重視マネジメント。演繹法によって目標を落とし込む手法。
- HRBA(Human Rights Based Approach):人権を主体としていく考え方。途上国における現場の目線で、関連条約、法律等を整備していく方法。
解説がなされた上記の用語以外にも、参加者からは国連機関のミャンマー政府との関わり方などについて多くの質問があがり、国連機関の実際の活動について理解を深めることにつながった。たとえば、国連機関の資金調達に関する質問に対しては、元国連職員の参加者から民間部門から調達することができないという限界についての説明がなされ、国連による活動の現実的な難しさを知ることができた。
【後半:参加者による発表】
後半の発表では、ミャンマーにおける国連機関のや企業 NGO/NPOの活動、少数民族と難民、子ども兵士、ミャンマーの通信事情や地理・産業・貿易の視点や家計調査結果から見るミャンマー経済など多角的な報告がなされた。
1つのテーマに絞らず、さまざまな視点からミャンマーを多角的に学ぶことにより、ミャンマーという国を概観できた。発表後の質疑応答でも、ミャンマーにおける民主化から近年の通信事業まで幅広いテーマで多くの意見が出され、活発な議論につながっていた。
参加者の声(東京会場:山内ゆりか)
そのテーマに関する勉強会にくる前の印象:初回の勉強会はイントロダクションと概論というテーマだったため、どのようなことを学ぶのか具体的なイメージがわかなかったのですが、事前にUNDAFやRBMなど、国連で使われる専門用語についての資料を受け取っていたので、当日までにしっかり予習をしていきました。また、ミャンマーについては当初、「軍事政権から民主主義に移行した国」ということぐらいしか知らなかったので、新しいことを学べること自体が楽しみでした。
参加者の声 (北海道会場:亀井瑞穂)
勉強会で学んだこと・発見したこと・疑問に思ったこと: 少し緊張して参加した第1回勉強会では、質問や意見が次々に出され、とても活発な会となり、参加者のやる気、真剣さを感じました。とくに後半の参加者による発表で印象的だったのは、現地調査をする上でのキーワードです。数字だけでは読み取れないことも多く、現地に渡航した際にはキーワードをもとに実際の状況を学んできたいと思いました。また、私は北海道からハングアウトを使い参加していたのですが、地理的な距離も感じることなく、離れていても同時に勉強会に参加できることを嬉しく思いました。