カンボジア・スタディ・プログラム - 第3章第3節第6項:キリング・フィールド見学
第6項:キリング・フィールド見学
見学地のバックグラウンド
現地プログラム最終日の11月24日(土)午前10時頃、プノンペンから北西に向けて15キロほど進んだチュンエク村にあるキリングフィールドを訪れました。この訪問の後に訪れるトゥール・スレン強制収容所から連行され処刑された人が埋められた場であり、オーディオプレイヤーによる詳しい説明を聞きながらまわりました。時間内ですべてを聞いてまわることが出来ない程大勢の人々が残虐な形で命を奪われた事実を認識し、犠牲になった人々の冥福を祈りました。
CSP参加者感想①:岡見 有純さん
一番強く感じたのは、人の命の尊さです。数多くの殺害の様子を見聞きし、月並みですが惨劇を繰り返してはならないと感じました。殺害の様子はあまりに怖かったことを帰国した今でも覚えています。被害者の恐怖や加害者の心理状態の中には死への恐怖やマインドコントロールへの恐怖がありました。カンボジアの人々の照れたような笑顔と人の笑顔が他人の幸せを創ることを思い出し、そんな恐怖の中誰も死んでほしくないと感じ続けていたいと思います。また、自由な心を持ちたいと感じました。どんな時どんな考えもそれを見つめる個人がその行動を決められます。大切な人のために生き残る必要はありますが、その人の笑顔を守るためにも生き方を選び強くありたいと考えました。
CSP参加者感想②:五百蔵 綾子さん
これが3度目の訪問となる。学生時代、震災や紛争後傷跡の残る地域を訪れ、平和な社会に貢献できる人になりたいと漠然と想った。大学卒業後、その第一歩として進んだ国際ビジネスの分野で経験を重ね邁進していたが閉塞感を感じていた。そんな頃に初めてカンボジアを訪れた。泥濘でこぼこ道を中心街から一時間半かけ、キリング・フィールドに着いた。ポルポト政権下の大虐殺を「歴史上の事実」という認識から「現実」として受け止め、今後の自分の生き方をさえも見つめなおす機会となった。そんな特別な場所に、8年後の2012年、偶然が重なり国連インターン、またCSP参加者として戻った。紛争後の平和構築における国際社会の在り方について考えている。