国連フォーラム関西支部 第3回SDGs勉強会 幸せの指標化への挑戦~これからの開発を考える~ 開催報告
2016年7月15日実施
テーマは、開発分野で永遠のジレンマであり続ける、”幸せ”の指標化。経済成長率、教育普及率・・・人間の豊かさとは、本当に客観的に指標化できるものだけなのでしょうか。もし本当に大切なのはもっと主観的な”幸せ”なら、それを開発プロジェクトに落とすためには、主観的な幸せをどのようにして指標化しうるのでしょうか。開発分野に少しでも足を踏み入れたことがある人なら誰でも直面したことのあるその問いの答えを、豪華ゲストの皆さんと贅沢な企画で、一緒に考えてみました。
【イベント概要】
《企画概要》
イベント名:幸せの指標化への挑戦 ~これからの開発を考える~
日時 :2016年7月15日 18:30~21:15
場所 :関西学院大学大阪梅田キャンパス 1408教室
タイムテーブル:
- 18:00~18:30:開場
- 18:30~18:40:オープニング、国連フォーラム紹介
- 18:40~19:20:講演~幸せの指標化への挑戦~
- 19:20~21:00:ワークショップ ~あなたがUNHDP(国連幸福開発計画)の職員だったら?
- 21:00~21:15:クロージング
ゲストの皆さま:
- 久木田純教授(関西学院大学教授、国連フォーラム共同代表)
- 村田俊一教授(関西学院大学総合政策学部教授、前国連アジア太平洋経済社会委員会事務局次長)
- NGO光の音符(HP: http://hikari-no-onpu.com/ )
- 西村ゆり氏(NGO「光の音符」設立者、同志社女子大学嘱託講師、京都府医師会看護専門学校講師)
- 後藤聡美さん(「光の音符」学生スタッフ、神戸大学人間発達環境学研究科修士1年)
- NPO法人D.Live
- 得津秀頼氏(「D.Live」副代表理事、元小学校教員)
【開催報告】
《第1部》
講演「持続可能な開発に向けた「質的」アプローチの重要性と実現への課題」(村田氏)
グローバル化が進み、経済発展が豊かさの象徴となりつつある現状に対して、SDGsやGNH(国民総幸福量)といった質的な開発アプローチの重要性を説明していただきました。一人一人の多様性を認め合い、時間に追われるような生活を見直し、自分にとって何が本当に幸福なのか問い直すことが、これからの時代を生きていく人々にとって大切であると教えていただきました。
《第2部》
ワークショップ「あなたがUNHDP(国連幸福開発計画)の職員だったら?」
ワークショップでは、指標化できない価値にそれぞれのフィールドで取り組んでいるNGO光の音符様、D.Live様の両ゲストの事例をもとに、①参加者がその事例の抱える課題を発見し、問題解決のためのプロジェクトを立案する ②プロジェクト立案を通して感じた、指標化できないものの指標化の長所と短所について議論する という二部構成でグループに分かれて話し合っていただきました。
その後、ゲストの方々から活動紹介とご講評をいただき、自尊感情や地域の人々とのつながりなど、量的に測ることのできない価値の大切さを実務経験の中からお話ししていただきました。
《参加者の声》
最後に参加者アンケートから一部参加者の声を抜粋してご紹介します。
- 幸せという指標化が難しいテーマについて議論したり考えるということが初めてだったので、出てくる意見や内容が全て新鮮でとても勉強になった。より一層このテーマに興味を持てた。
- 勉強会の主要テーマである、”幸せの指標化”について議論する時間や参加者との交流の時間がもうすこしほしかった。
- 自分の研究に関して重要な知見が得られた。
みなさまと共にこのような場を作ることが出来たことを、とても嬉しく思います。
これからも国連フォーラム関西支部をどうぞ宜しくお願い申し上げます。
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