コロンビア・スタディ・プログラム - 報告書「渡航前:ColSP概要」
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の蔓延により、2020年のウガンダ・スタディ・プログラム(USP)では、現地渡航を断念しオンラインでの活動に切り替えることとなった。その後、再開のタイミングを検討していたが、ワクチンの普及や、COVID-19の感染症法上の分類が変更されるなど、海外渡航が可能となる環境が整い、2024年度からスタディ・プログラムを再始動することとした。
2024年1月下旬以降、国連フォーラム・スタディ・プログラム理事・幹事と、過去スタディ・プログラム参加者からなるタスクフォースを結成し、訪問国、渡航滞在時期、訪問テーマの決定、および、参加者の募集と選考を実施した。
1.訪問国・訪問テーマ決定の経緯
タスクフォースが結成された後、渡航国選定のプロセスに入った。例年と同様、タスクフォース・メンバーが各自渡航候補国を提案し、全体で議論を行った。その際には、以下の点を中心に検討した。
- 国連をはじめとする国際協力のプロジェクトが活発に行われているか、
- 外務省が発表する海外安全情報において、レベル1「十分注意してください」以下の地域が大半か
- 現地滞在費を一定程度安価におさえることができるか
- 渡航前の学習にあたって日本語または英語で読むことのできる資料が十分に存在するか、
- 「2024年」に渡航する意義のある国であるか
アフリカ、東南アジア、中央アジア、ラテンアメリカなど世界各国が候補として挙がったものの、議論の結果、コロンビアおよびバングラデシュが最終候補として残った。この2カ国を検討した結果、①平和構築、難民・移民、生物多様性などの多様な課題への取り組みを検討できること、②2024年9月に比較的まとまった渡航日程を確保できる可能性があり、遠方への渡航も可能なタイミングであったことなどから、③4年ぶりのスタディ・プログラムとして初のラテンアメリカ訪問、コロンビアを選定した。
そのうえで、コロンビア・スタディ・プログラムのテーマは以下のとおりである。
「南米コロンビアで考える、レジリエンスと平和構築〜地球との共生・地球での共生への葛藤と希望とは?〜」
持続可能な開発目標(SDGs)は、人の課題(経済および社会)と地球の課題(環境)を包括的に取り組むものである。コロンビアは、「生態系のゆりかご」とも呼ばれるほど、生物多様性に富む国であり、かつ、気候変動に伴う災害リスクに脆弱な国のひとつである。さらに、2016年に和平合意が結ばれたものの、長年にわたる内戦からの復興および平和構築は現在も取り組まれ続ける課題であり、近年ではベネズエラ危機に伴って、多くの難民・移民を受け入れている。このような多くの課題の中で、コロンビアに住む人々が、葛藤を抱えながらも不条理に抗い、力強く立ち上がろうとする動きを学ぶべく、上記のテーマを設定した。
なお、非常に学びの多いプログラムにはなったものの、航空券代および現地滞在費がかさみ、結果的にColSPは渡航費が例年と比較して高額になってしまった。渡航国選定時にもう少し保守的に渡航費用は見積もるべきであった。この点は反省点である。
2.参加者の特徴
上記テーマを決定した後、参加者を募集し選考を行った(詳細はこちら)。結果として、25名の方(1名はその後辞退)がColSPに参加することとなり、6月から活動を開始した。応募条件のひとつには「『みんなでつくる』という本プログラムの運営方針を理解・賛同し、また積極的にその実現に向けて、多様性を重んじながら自分なりの貢献を継続することができる方」を設定したが、24名とそこまで多い人数ではなかったものも、以下の通り参加者も多様な背景を持つ人々が集まった。

上の円グラフのように、ColSPでは、学生参加者が比較的少なかった。社会人はさまざまな職種の方々が参加していたが、民間企業だけではなく、国連・国際機構関係者、および、自身で起業した方も多かった。居住地は関東圏(主に東京都・神奈川県)が多数を占めるが、海外からの参加者も3分の1弱程度はいた。学生・社会人、居住地も異なる中で、オンラインツールを活用しながら、渡航までの準備および渡航後の活動を行った。