ミャンマー・スタディ・プログラム - 参加者紹介「第9回 千葉郁さん」

「私の軸:日中韓・地域間協力・国際開発」

所属:ソウル大学国際大学院 国際地域学専攻 修士課程1年

MySP担当班:研究・保健班

写真①

「日中韓の開発援助を通して、東アジアの地域協力を促進させることはできるだろうか。」

これは、私が韓国に留学している理由でもあり、MySPに応募した動機でもあります。

まず、私が国際開発に関心を持ったのは、大学2年生の夏休みに訪れたマレーシアの旅行がきっかけです。マレーシアを旅行しようと思った理由は、ある日突然、ひらめいたからです(笑)。「バックパッカーって響き、素敵。新しい世界を見てみたい。お金を貯めて、東南アジアへ行くのはどうだろう?」なんて、ふと思ったからです。

マレーシアでの旅行は、町並みや食文化など、海外が身近でなかった私にとって、すべてが新鮮でした。当時のわくわくした気持ちは、今でも覚えています。同時に、一緒に訪れた友人と交わした議論も、鮮明に覚えています。この友人が、私に国際開発に関心を持つきっかけをくれました。

友人とした議論の内容は、物乞いをしてくる子どもやお年寄りに対して、お金を渡すべきか否かというものでした。この問いに対して、「お金を渡すべきではない」というのが私の考えでした。お金を渡しても、貧困問題を根本的に解決することはできないし、物乞いをしてくる彼らが、実際にそのお金をどのように使っているのか、不透明だと思ったからです。だから、物乞いをしてきても、お金を渡すことはできませんでした。これに対して、友人は、「お金を渡すことも、彼らを幸せにすることができるひとつの選択肢だ」と主張し、お金を渡していました。どちらが正しいのかという結論を出すことはできませんでしたが、この経験を通して、「私が彼らのためにできることは何だろうか」と考えるようになり、自然に国際開発に関心を持つようになりました。

しかし、国際開発に関連した活動や経験を積んできたのかというと、そうでもありません。発展途上国でのボランティア活動も、NGO・国連でのインターンシップの経験もありません。MySPのメンバーのなかでも、国際開発の知識や経験が足りないほうかもしれません。韓国への交換留学や中国でのインターンシップなど、東アジア地域の協力関係について学ぶ機会には恵まれましたが、国際開発の見識を深める機会はなかなか得ることができませんでした。

「本や講義から学んだものを、机上の空論で終わらせてしまうのはもったいない。」

「国際開発に関心のある人たちと一緒に議論を交わして、自分の視野をもっと広げたい。」

こんなことも考えつつ、「日中韓や東アジアの地域協力を学びながら、国際開発のフィールドに関わるにはどうすればいいか」なんて考えながら、毎日を過ごしていました。

そんな気持ちが大きくなった頃、国連フォーラムのスタディプログラムの存在を知りました。悶々としていた私に気付いたのか(笑)、現在の大学院で仲良くなった友人が教えてくれたのです。海外にいても参加可能ということで、ためらわず応募しました。結果として、MySPに参加することができました。スタディプログラムを紹介してくれた友人には感謝しています。

海外にいながらの参加は、メンバーの皆になかなか会えず、時折、もどかしいです。それでも、MySPに参加でき、たくさん経験することができます。

MySPのおかげで、本や講義だけでは、学べないものが学ぶことができました。

MySPのおかげで、国際開発について議論する仲間ができました。

MySPのおかげで、東アジアの地域協力と国際開発を関連付けて勉強できるようになりました。

私のように、国際開発の知識や実務経験がなくても大丈夫です。

MySPには、学びたい気持ちや知りたい気持ちに応えてくれる環境があります。

そして、MySPを通して、確信したことがあります。

自分の軸を持ちながら目の前のことに取り組んでいけば、物事は上手く繋がってきて、少しずつ目標や夢に近づくということです。

だから、日中韓・国際開発・地域間協力を軸にこれからも頑張っていこうと思っています。