第三回:長澤良子さん

「まず知ること」のその先を考える

本シリーズでは、11月7日に開催予定のオンライン企画、第15回SDGs勉強会『難民支援におけるテクノロジーの活用〜難民が直面する課題と私たちが考える支援の可能性〜』の運営に携わっているメンバーの想いに迫ります。本記事では第二回として、今回の勉強会運営メンバーの長澤良子さんにお話を伺いました。

Q:「難民支援におけるテクノロジーの活用」の運営メンバーになろうと思ったきっかけを教えてください。

国際協力のアプローチは沢山ありますが、今回の難民勉強会ではテクノロジーに焦点を当てています。

私は大学院で先端技術を用いた医療に関する勉強をしているのですが、勉強会を通して、医療分野に限らないテクノロジーの新しい可能性を様々な視点から考えたいと思いました。

また、専門に勉強しているからこそ、運営メンバーとして手伝えることがあるのではないかと思っています。

Q:「難民支援におけるテクノロジーの活用」の企画で工夫している点を教えてください。

社会問題の勉強をしていると「まず知ることから」という言葉をよく聞きます。しかし、この勉強会では是非知ったその先についても考えていただきたいと思っています。

講演を通して「知る」だけでなく、理解を深め、今後の行動に活かしていただけるようなディスカッションも今回の勉強会の魅力の一つだと思います。

また、今回の勉強会は国連フォーラム関西初の試みであるオンライン開催です。関西だけでなく、日本中の人とディスカッションできる場を提供したいです。

長澤良子さん

【所属】京都大学大学院 医学研究科 人間健康科学系専攻 情報理工医療学講座

【関心のある分野】医療テック、ユニバーサルヘルスカバレッジ

※UHC(ユニバーサルヘルスカバレッジ)とは、世界保健機関(WHO)によれば、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)とは、すべての人々が基礎的な保健医療サービスを、必要なときに、負担可能な費用で享受できる状態を指します。(国連広報センターより引用)

【関心あるSDGs】

Q:「難民支援におけるテクノロジーの活用」をどんな勉強会にしたいと考えていますか?

参加者の皆様にとって、テクノロジーの新たな可能性を深く考えられる機会になればと思います。現在AIやICTなどの技術は幅広い分野での活用が試みられていますが、社会の様々な問題を解決する大きな可能性を持った技術である一方で、未知なことも多く、同時に使うリスクも考えていかなければなりません。

基調講演では実際に現地での活用例を専門的なレベルでお話していただき、よりテクノロジー活用への理解を深めていただけたらと思います。また、ディスカッションでは参加者視点で、新たなアイデアを生み出せる場にしたいです。

斬新なアイデアを持つ高校生から現場で活躍されている有識者の方まで、多様な分野に所属する人のアイデアや知識が融合することで、新たなテクノロジーの可能性を検討できるのではないかと考えています。現在勉強中の学生から、新たな知識やアイデアを得たいと考えている社会人の方まで、幅広い分野の方に来ていただけたら嬉しいです。

Q:特にどんな人に来てもらいたいですか?

興味のある人全員に来てほしいです!(笑)講演やディスカッションは、学生や専門分野外の方にも理解していただけるよう心がけていますので、参加者の皆様が満足していただけるようなものを提供できると感じています。興味のある人は自分の専門分野を気にせず来てほしいです!

Q:良子さんは企画当初から「関西に限らず全国の人に来てもらえたら良いな」と言っていますよね笑

はい(笑)人の数だけアイデアがあると思っているので、特に今回のように未知なことが多いものを検討する場では、色んな分野の方に来てもらえたらより楽しいんじゃないかと思います。もし少しでも興味があれば初めての方にも是非来ていただきたいです!

Q:最後にメッセージをお願いします!

勉強会が終わって難しかったなと思うことがよくあるのですが、それは全然わからなかったということではなく、収集が多くて頭の中で自分なりに処理することがとても大変だなという印象です。国連フォーラム関西の勉強会は、専門的な講演と理解を深められるディスカッションがとても魅力的ですので、少しでも気になる方は是非来てください!

国連フォーラム関西支部では、11月7日(土)に、オンラインにて、『難民支援におけるテクノロジーの活用 ~難民が直面する課題と私たちが考える支援の可能性~』の開催を予定しております。皆様のご参加、心よりお待ちしております。

掲載日2020年11月1日

取材・記録・執筆担当:池田穂乃花