カンボジア・スタディ・プログラム - 第4章第1節:プログラム実行委員会組織概要

第1節:プログラム実行委員会組織概要

前回のスタディ・プログラムと同様、実行委員会の発足にあたっては、原実行委員会を立ち上げ、その後実行委員会を設立するという2段階のプロセスを設けた。

(1)原実行委員会の立ち上げ

参加者を募集し決定するための組織。事前のプロセスを担当し、実行委員会の母体となる。

具体的には、テーマ・訪問先の検討、応募要領の作成、参加者の募集・選考・決定を担当した。

【原実行委員会立ち上げ・活動内容】

スケジュール活動状況
4月国連フォーラム幹事を中心にテーマ・訪問先に関する検討を開始
5月訪問先をカンボジアとラオスに絞り込み
6月紛争後の社会という明確なテーマを設定し、訪問先をカンボジアに絞る
7月原実行委員会を正式に立ち上げ。テーマ・訪問先を決定
応募要領を作成し、参加者募集の準備を開始
8月国連フォーラム幹事総会を経て応募要領を公表(4日)し、募集開始(締切:20日午前0時)
18日・19日に東京・大阪・福岡にて事前説明会を開催
9月参加者決定(1日)
役割分担を決定し、実行委員会が本格始動(11日)
原実行委員会立ち上げ・活動内容

今回の原実行委員会の発足にあたっては、国連フォーラム幹事会のメンバーを中心に、前回のスタディ・プログラム参加者も加わるという形を採用した。過去のプログラム参加者が加わることでノウハウの蓄積や前回からの改善という点で効果がみられた。また、訪問先であるカンボジアに在住している幹事会メンバーが早い段階で原実行委員会に加えたことで、参加者の募集前に決めておくべき(=応募要領の作成に必要な)事項の調整にあたり大いに有益であった。

参加者の決定に際しては、前回同様、和文と英文のエッセイを課題として設定し、原実行委員会のメンバーのうち6名が、それぞれ内容面や言語の運用面といった観点から採点を行いその結果を集計し、参加者を決定した。次回以降も、今回と同様のプロセスを経て参加者を決定する可能性が高く、次回以降の募集プロセスの公平性を担保する観点から採点基準や採点結果は公表しないが、概ね選考方法は機能していると原実行委員会では認識している。

なお、今回新たな取り組みとして、参加者の今後の参考にという考えから、選考時のエッセイに対し、各採点者の講評コメントを取りまとめ、個別に参加者にお知らせすることとした。年齢やバックグランドも異なる参加者に対して、原実行委員会のメンバーがメンターのような形でフィードバックを行うというアプローチは、特に学生の参加者から好評であったため今後も継続したいと考えている。

(2)実行委員会発足

参加者の決定後、全参加者がそれぞれの役割を担いつつ、スタディ・プログラムを運営していくための組織。
勉強会、現地渡航に向けた事前準備(プログラム策定・ロジ手配)、現地渡航、渡航後の報告書作成や報告会の開催といった業務を全員で分担した。
委員会詳細は、別途参考資料「表1:実行委員会組織図」を参照いただきたい。

表1:実行委員会組織図

事前事前現地現地
班名役割ないしチーム分け班名役割
実行委員会運営グループ全体の運営管理
名簿管理と調整
運営総括グループ全体の運営管理と調整、緊急事態等における意思決定など。
財務グループ各班との協議でプログラム全体の予算決定、集金、出納、払い戻し等財務グループ換金、出納、現金管理
企画グループプログラム策定&ロジチーム:
・プログラムのそのものの細部策定
・関係機関や組織団体との協議・交渉
・現地のエージェントの監督と協議
・財務班と共同で予算見積りなど。

しおり作成・現地交流チーム:
・各班やチームと連携した上で事前にしおりを作成、印刷して参加者に郵送するとともに電子版を配布
・訪問するコミュニティへのおみやげや、その場での参加者側からのパフォーマンス(歌を歌ったり踊ったりなど)を計画

プログラム補強チーム:
・合同渡航を含むプログラム前後のオプション手配
・前日事後などの共同宿舎手配、陸路車両手配
・プログラム中の夕食の選択肢提示
・その他エンターテイメント要素の提示
・これらについての車両手配を含むロジ担当など
企画グループ宿舎係
・宿舎との調整を一括管理

配車・交通係
・出発時の点呼などを徹底

保健係
・薬箱の用意や体調不良になった人の緊急対応

現地交流チーム:
・現地でお世話になる方、コミュニティなどとの交流を主導する
・歓迎の言葉や、おもてなしに対するお礼を伝える

プログラム補強チーム:
・プログラム中の昼食手配
・夕食の選択肢の提示と先導
・自由行動日のオプション提示
研究・アウトリーチグループ広報・アウトリーチチーム:
・国連フォーラムウェブへの情報の掲載
・ソーシャルメディアを活用した広報と情報共有
・国連フォーラムの他の企画と合同で現地でのインタビューなどを計画
・事前オフ会の計画

研究・勉強会チーム:
・勉強会の企画策定
・勉強会のロジの計画と実施
・外部講師との連絡調整
・勉強会の記録の作成
・掲示板の立ち上げ・運用
研究・アウトリーチグループ写真・映像チーム:
・のちの記録のために静止画、動画などを撮影

ソーシャルメディアチーム:
・CSPの活動を現地からFacebookやTwitterに投稿

ブリーフィング・ディスカッションチーム:
・現地でのブリーフィングの実施
・ブリーファーとの連絡調整
・ブリーフィング関係ロジ
・ブリーフィング記録作成
・参加者による現地での議論の場設定
・議論の進行
・記録の作成
表1:実行委員会組織図