モンゴル・スタディ・プログラム - 活動報告書(本編)3.1. 実行委員長所感

委員長の仕事とは?

今年のプログラムを振り返ると、委員長の仕事について、書面に残すなどの形で明確に定義しないまま進めてきたことが1つの反省点であった。より具体的にいうと、委員長の業務としては「総括」ということになるが、各リーダーにおいて、判断が困難としたものを処理するのは当然としても、総括するための仕組をつくって運用することが重要であり、それが委員長の仕事だ、ということを明確化しなかったことが大きな反省点である。

結果として、日常業務の進捗状況をどのように、どの程度把握するのかといった点が最後まであいまいな点が残り、進捗を把握し、必要な指示出しをするというサイクルが構築できなかった。

何が委員長の仕事として含まれるかを論ずる際に、進捗を把握する仕組みを立ち上げ、運用することこそが委員長の仕事の最も重要な点であったと感じる。事前の手配が複雑化してきたなかで、メール(必要に応じハングアウト等)でタスクを洗い出す仕組みをつくり、これを押さえていくことを、具体的な委員長の業務としてより明確化すべきであった。

委員長業務の代理

委員長がスタディ・プログラムの用務以外で、緊急の用務等が発生し、委員長として業務を処理できない場合に備えて、次期プログラム以降は副委員長等による代理の制度を設ける事を提案する。

委員長の仕事をより明確にしたうえで、対応できない場合は副委員長等、予め定めた他のメンバーに代理させる仕組みを設けておくことで、日常の業務に必要な指示をより的確かつタイムリーに出すことが出来るであろう。

仕事を増やしすぎない努力

今回難しさを感じたことの1つに、常に100点(またはそれ以上)を目指すかどうかという点がある。

宿泊の手配などのロジ面でも、現地交流でも、ディスカッションでも、限られた時間のなかですべて良いものをと追求することで業務量がかなり膨れあがったように感じた。

自身で判断を下すときも、このジレンマがあり、「これ以上やるべきではない」という業務管理上の効率性の判断と、他のメンバーの「もっと良くしたい」という熱意ある意向の間で、結果として後者を尊重することで、渡航直前の時期であるにも関わらず、全体の業務量を増やしてしまうシーンが少なからず見られた。

やはりメリハリをつけた仕事というのは大事で、渡航時期が近づけば近づくほど、業務を収束させることも必要であり、これは委員長の判断として行うべきものであった。

ロジ業務肥大化への懸念

タイ、カンボジア、モンゴルとスタディ・プログラムに参加してきて、全般的にロジ業務が肥大化してきていることに懸念を感じている。タイのときはカウンターパート機関が1か所のみで約1週間の行程がカバーされていた。カンボジアの場合は、車両や宿泊手配に関してエージェントを活用した。今回のMSPでは上記に比べて、ロジ業務の負担が格段に増したように感じた。

これらを踏まえて、今後のスタディ・プログラムにあたっては、例えば、カウンターパート機関の一本化、または少数化を目指すことや、エージェントの活用などによる業務省力化の努力も必要であろう。

みんなでつくるスタディ・プログラムということで、渡航前後の準備業務もプログラムの中核に位置づけられているとはいえ、特にロジに関する渡航前の業務量を見直すことで、本来の渡航目的であるスタディ・プログラムの「スタディ」の部分により注力でき、また各班、各人の負担の不公平感の解消にもつながるため、今後プログラムが長期にわたり安定的に運営していくための1つのポイントなるのではないかと思う。

見直し案

これ以外にも省みるべきことは多数あるが、上記の考察をもとに、今年の経験を踏まえた見直し案を提示したい。

  1. 各リーダーからの報告に基づき、業務の進捗を管理する仕組み(週に1度程度)を設け、最低でも隔週に1度は(渡航直前は毎週でも)ハングアウト等でリーダー会議を行う。これらを招集し、進捗状況をモニタリングすることを委員長の職務として明確に位置づける。
  2. 上記職務の明確化と併せて、副委員長職を設けることで、委員長が事務を処理できない場合に、委員長職を代理させる。
  3. 渡航前1か月を切ってからは業務を収束させていくことを念頭にいれた指示を出していくこと。ここで業務を拡大すると、未確定事項がいつまで経っても確定せず、業務がいつまでも残り続けてしまい、渡航直前になっても全てが決定していない状況に陥る。

(文責:坂本篤紀)