ミャンマー・スタディ・プログラム - 参加者紹介「第16回 佐藤曉浩さん」

「最後は自分」

所属:九州大学経済学部経済システム専攻修士課程 貿易論・多国籍企業論

MySP担当班:ロジ・会計班

写真①

私が途上国や開発に興味を持ち出した経緯を思い出してみました。

  • ボーイスカウトに入ったこと。海外のボーイスカウトと出会って国際交流に興味を持ち始めたこと。
  • 政治的に中が悪いと言われている国々を含む世界中の4万の子どもたちとボーイスカウトという枠組みの中で一堂に会し何故か涙したこと。
  • 国際的な青少年運動に参加していることが国際協力への関心に結びついたこと。
  • 高校でビジネスを通じた経済発展に関心を抱いたこと。
  • 大学でソーシャルビジネスに出会ったこと。
  • バングラデシュを訪れたこと。
  • 貿易や多国籍企業について学び東南アジア地域の経済発展に関心を抱いたこと。
  • 今年の春にインドで出会ったミャンマーに縁のある友人にミャンマー訪問を勧められたこと。
  • 帰国後にソーシャルビジネスを知る過程で出会った知人からMySPを勧められたこと。

そして、今大きな変化の中にいると世界から熱い眼差しを向けられている国の人々が、一体何を考えながら生きていて、どこに向かおうとしているのか。民主化や経済発展の裏では何が起こっているのか、何故変化の波は訪れたのか。

そんなことに興味を抱き、MySPに応募しました。

貿易論や東アジア経済統合論、企業論だけでは見えて来ないミャンマーの課題も見てきたいと考えています。

上記の出会いは、私の頭の中では何本もの糸が撚り合わされ一本の紐になるように、はっきりと繋がっています。この糸や紐を意識し、この出会いは今までの選択の結果訪れたものであり、その「出会い=機会」を信じて飛び込んでいくこと、これもMySPへの参加を決めた理由の1つです。

「私たちの国の今を知って、君は私たちのために何をしてくれるのか?」

「私たちの国とあなたの国はどういうふうに協力していけると思いますか?」

バングラデシュやインドで出会った同世代の人たちからこのように問われ、自分の心の底から納得出来る答えなんて出せなかった自分ー。途上国でボランティアすらしたことのなかった自分がその言葉を思い出したとき、漸く真剣に国連等のロジックを学び、「取り残されている人々」に対して自分のキャリアの中でどのように向き合っていけるかを考えていこうという気持ちになりました。多様なメンバーとの出会いや議論の機会も含め、今回の訪問はそこに繋がるものを得られる貴重な機会だと感じています。

MySPでは開発の最前線を知り、開発のこと、ミャンマーのことを多くの人と議論する活動を行いますが、もう1つ私が取り組もうとしていることがあります。それは、民主化後に50年振りに復活したミャンマーのボーイスカウトと日本のそれとの関係を、今回の渡航を機に作り上げてみようというものです。現在、公立学校の教育システムの一環として取り入れられ、「国の将来を担う若者の育成」という役割を担うミャンマーのボーイスカウト運動。しかし、その制度は整っているとは言えず、本当の価値を発揮するには不十分です。彼らの話を日本のボーイスカウトに伝え、両者の橋渡しをすること。それはきっと、例え一部だとしても両国の子どもたちに資することになるはずです。

「使命と書いて『いのちをつかう』と読む。自分の命の使い方を真剣に考えなさい」

高校時代の恩師がよく仰っていた言葉です。

けれども、まだまだ全然到達出来ていない言葉です。

地方参加者も増えてきた国連フォーラム Study Programですが、その中でもしっかり自分のバリューを発揮しつつ、自分が将来取り組むであろう更なる課題・問いを見つけてきたいと思います。