ミャンマー・スタディ・プログラム - 報告書「4.1. 経済班」

4.1.1. JETRO

  • 日時:11月28日
  • 場所:JETROヤンゴン事務所
  • 担当者名、所属:瀬川藍子さん(JETROヤンゴン事務所)

ブリーフィング内容

  • 進出企業はミャンマーの人口を重視しており、人口調査の結果が1,000万人少なかったことに対する反応が大きい。
  • 関心・熱意の弱い企業も見受けられる。綿密な計画の下、市場参入に全力で取り組める体力のある企業にどんどん進出して来てほしい。
  • 現在の民主化プロセスは2011年から始まった短期的な取り組みではなく、軍事政権にとってはそれ以前から計画していた、次の体制への長期的な出口戦略としての民主化と言える。

質疑応答

  • 日本企業にとっての障害:金融機関が整っていない、不動産価格が高い等、信用に対するコストが高く、先進国のような活発な市場になるには時間を要する。
  • 東アジア地域包括的経済連携(Regional Comprehensive Economic Partnership)等外部連携への政府の姿勢:今は国内の整備に注力しており、広域経済連携に対する姿勢は相対的には弱い。

参加者の声

  • ブリーフィングで学んだこと/発見したこと/面白いと思ったこと/疑問に思ったこと/もっと知りたいこと
    • 足で情報を収集し、それを元に顧客企業の決断の後押しをすることを意識して働かれていた。
    • 調査不足のまま、「じゃあ、次はミャンマー」というように参入検討する企業も多い一方で、様々なコストの存在等の現状を知って検討を取り下げる企業が多いらしく、日本の中小企業が参入する上ではリソース的・心理的ハードルが高い状況が感じられた。
    • 政府の動きを短期的な動きで評価する資料に多く触れて来たが、政権設立時以降の出口戦略への取り組みという長期的な視点で政局を評価する必要性と興味深さを感じた。
  • これから自分のキャリア(仕事でも勉強でも)に活かせそうだと思ったこと、どう活かせると思ったか
    • 例えば参入を躊躇う日本企業が多いままにミャンマーの所得・賃金水準が周辺国同様に上昇すると、現在期待されている程ミャンマーが投資されずに急成長しないシナリオもあり得るそうだが、ミャンマーにおけるその基準点を調査することも興味深く感じた。 何よりも「国造り」をしている人々のいる国で働くという事実を意識することが、彼らとの協働を円滑にすることのひとつなのかもしれないと感じた。