ミャンマー・スタディ・プログラム - 参加者紹介「第4回 松浦航さん」
「自分の世界」
所属:ニュージーランド オークランド大学大学院理学部環境学科環境科学(休学中)+自営業者(自称)+フリーランス翻訳者(自称)+自由人
MySP担当班:企画・広報班。国際機関調整役
高校(の途中)までは、生まれも育ちも日本で、英語は赤点スレスレ(本当に!)の一般的純日本男子でした。高校の途中で突然ニュージーランド(NZ)へ単身留学を決意。そこから僕のなかで徐々に「自分の世界」が形成されていきます。
もともと英語の基礎知識がなかったため、ゼロのゼロからのスタートになりましたが、英語を英語で学んだ時、なぜかふと自分の中に落ちました。それは、生活をする上で英語を使って現地の人とコミュニケーションをとる必要があったからかもしれませんし、世界のいろいろな国から来ている留学生と会話をする時も英語を使わざるを得なかったからかもしれません。それに加え、外国人の彼女を作ることができたからかもしれません。とにかく色々なことが重なり、自分の中で「英語の自分」が形成されていきました。
NZで現地の高校に編入し、現地の生活にどっぷりと浸かりました。その時に経験したことは、確実に、今の自分自身を形成する大きな一部となっています。しかし同時にその時に、「日本人としての自分」を再認識したのも事実です。いろいろな国の友人ができ、様々な文化や考え方を知った時に、自分のベースとなっているものは日本的なんだろうと。そして自分自身が誰なのかを紹介するときに、やはりベースは日本なんだなと。そのような時に、たまたま日本の中学~高校で学んだ「和太鼓」がとても役に立ちました。下手くそ(本当!)なりに、自分ができることを最大限やろうと思い、日本で習った曲をアレンジしたり、アクションが大きいパートを増やしたりして、何度も大勢の前で発表させてもらいました。日本の文化、そして「自分」を紹介できる良い機会でした。その他に、国際バカロレア(IB)を取っていたこともあり、第一言語の教科で日本語を学びました。その時までほとんど本を読んでいなかったので、かなりのチャレンジでしたが、いくつかの文学作品を深く学んだ事は、今でもとても役に立っています。日本の文学作品(『金閣寺』や『砂の女』など)や能(『隅田川』と『弱法師』)を通し、日本人作者が伝えたい思いなどを、外国の文化のなかで学ぶことができたことは、非常に良い機会だったと思います。
高校卒業後も、そのままNZのオークランド大学に進み、環境科学と自然地理学を専攻しました。その他にも、台湾の台湾国立師範大学に留学したり、旅(行)も含めいろいろ国に行き、学び、楽しみ、僕自身の「自分の世界」を形成してきました。が、詳細は長くなるので割愛します笑。
このプログラムに応募した理由はいくつかあるのですが、現在プログラムが動いているので、今思っていることを書きたいと思います。
このプログラムの魅力は、ずばり、「多様性」です。
本当にいろいろなバックグラウンドを持った、それこそ「自分の世界」を持っている人達があつまり、一緒に活動しています。ひとつの学校、会社では到底出会えない人達がいて、自分自身の「自分の世界」と他の人達の「自分の世界」が出会い、また新しいものがうまれていると実感しています。
なぜこれが大事だと思うのか。
それは、現在も含め、これからの世界で必要になるスキルや経験を得られるからです。ものすごい速さで変化をし、様々な考えが常に交差している世界のなかで、「自分の世界」を持ちながら、他人を尊重し、共通のゴールを柔軟に目指すことができる人材は、絶対に重宝されると、僕自身強く信じています。
まだまだ学ぶことが多い「Receiver」ではありますが、現時点の僕自身ができることを最大限、些細な事でも「Provider」になれるよう努力しています。このプログラムで出会ったチームメイト達とは、プログラムが終わった後もこの先どこかでまた出会い、また新たな出会いを呼び、想像もできないようなおもしろいことをしているのだろうと、今からわくわくしています。