ルワンダ・スタディ・プログラム - 第1回勉強会

ルワンダ・スタディ・プログラム(RSP)第1回勉強会

1.テーマ

ルワンダの歴史、基礎知識、国連知識

2.開催日

2017年6月25日(日)

3.報告  <FBでもご覧いただけます>

6月25日(日)、ルワンダ・スタディ・プログラム(RSP)の記念すべき第1回勉強会を行いました。

今回の勉強会は「第1部:ルワンダの基礎・国連の基礎」、「第2部:ポストジェノサイドの経済発展と課題」、「第3部:ルワンダはアフリカの奇跡だったのか」(ディスカッション)」の3パートで構成され、遠方メンバーもオンラインから多数参加しました。

第1部:ルワンダの基礎・国連の基礎では、ルワンダの経済や政治体制、国連の理念や具体的事例について学びました。

ルワンダの基礎では、経済指標や各種インデックスなどを用いながらルワンダという国をマクロの視点から概観した上で、教育や貧困・医療・軍事の現状やジェノサイドを含む歴史についても把握しました。国連の基礎では、国ごとのゴールを達成するためのフレームワークであるResults Based ManagementやOne UNの考え方について体系的に学びました。

次の第2部:ポストジェノサイドの経済発展と課題では、ジェノサイド後の和解プロセスやルワンダ政府の政策、経済施策などの効果、その課題などについて学びました。

ガチャチャ裁判等、ルワンダでは紛争後の和解プロセスにおいて特徴的な取り組みが行われています。それらの取り組みについて実際の効果や評価を行なって理解を深めました。また、経済政策については、2000年に経済復興の指針となるべく定められたVISION2020や短期成長プランであるDEPRS(Economic Development and Poverty Reduction Strategy)、ICT政策の現状及び達成度合いなどについて考察しました。

第3部:議論では、「ルワンダの光と闇」をテーマに、それぞれがルワンダの光と闇の分野について事前課題を持ち寄り議論しました。女性の社会進出や現代政治についてなど論点は多岐に渡り、皆がそれぞれの興味分野に基ついて議論を行いました。
今回勉強会を企画してくれたRPG班、他班メンバーのみなさん、お疲れ様でした。

(広報班 きょうこ)

4.メンバーの感想 <FBでもご覧いただけます>

そもそも私は今回のスタディーツアーに参加したきっかけは、ルワンダでのビジネスや政府の主導する積極的な民間提携などに興味を持ったことでした。そのため、「国連フォーラム」のプログラムに参加しているのにも拘らず、国連に対して教科書以上の知識もなく、「国連って実際には何をする機関何だろう…」(・・?) という感じでルワンダの政治や歴史についてもあまり知識がありませんでした。

こういった私自身の背景もあり、この勉強会を通して特に2つのことに驚かされました。① 国連の活動方針についてと、② ルワンダの和解プロセスや政治体制についてです。それぞれ追って説明していきます。

① 国連の活動方針

最近ニュースなどでもよくSDGs (持続可能な開発目標)が取り上げられることもあり、国連はある種より身近に感じる機会が多いのではないでしょうか?ただ、日本では安全保障やPKOなどに関しての議論が多く、実際に現場でどのような活動が行われているかということに触れる機会は非常に少ないと思います。

そういった意味では、ルワンダはジェノサイドを経験し様々な国際機関がプロジェクトを実施して来た経緯があります。これらの国際機関の施策や方針を知り分析することは個別事象以上の意義があり、これから世界と関わっていく上で必要な知識ではないでしょうか?
偶然、私は国連フォーラム・コーディネーターの田瀬さんの隣の席に座ったので、実際に国際連合に携わって来た田瀬さんの圧倒的オーラと実例を交えた説明に特に刺激を受けました。

② ルワンダの和解プロセスや政治体制

もっとも有名なのはガチャチャ裁判ではないでしょうか?ガチャチャ裁判はジェノサイドの際に起きた国際機関、政府、NGOなど様々な主体がルワンダのジェノサイド後の和解プロセスを担っていまこった人道に反する罪を裁くため、また和解を促進するための地域コミュニティ内での裁判です。実際にガチャチャ裁判は国家の司法制度として採り入れられ、2005年までに80万人ものジェノサイド加害者をさばいたとも言われています。

私が個人的に興味を持ったのはルワンダ政府の権力分有ルールです。エスニシティ、政党、ジェンダー、出身地域などによって内閣、議会、司法、警察、公企業などの構成比率が決められています。

実際にこういった和解プロセスがどこまで機能しているのか、また民間企業の間ではそういった多様性はどこまで機能しているのかということについて興味が湧きました。

(広報班 かめやま)