ミャンマー・スタディ・プログラム - 振り返りエッセイ「No.4 久保健一郎」

Passion is not enough.

所属:IMD: International Institute for Management Development

No.4 久保健一郎

MyanmarではBogaleという南の土地に行って、FAOのプロジェクトを見学してきました。首都から6時間、ボートで3時間川を登って行った本当の小さな村に行ったのだけれど、そこで、村の人に話を聞く機会があったんですね。

健康状態を維持するためにどういう事をしていますか?って。 そうしたら、ワクチン、蚊帳、清潔な水など 結構ちゃんと生活の知識があって しっかりしてるんだなって思ったんですよね。

でも、その後、その村の学校の教室にある因数分解の公式の表を見たら 思いっきり、間違っていて、なんだかなぁってギャップを感じました。 でも、実はそこで漁をして、お米を植えて育てて生きていく上では 実は本当は因数分解って必要ないんですよね。 で、帰りに3時間ボート乗りながら、一緒に訪れていたメンバーと色々答えのない事を議論していました。

そこで、エーヤワディー川を見ながら、 「あー、なんとなくやってみたい事できた」 って思って、 今ある知識とか技術とかが無いことで亡くなる命がないような世の中を見てみたいなぁって。

MBA留学前という、借金も抱え、ともすれば「お金」が大きなモチベーションになりそうな時に、 ちゃんとこういう思いを見つけられて良かったなぁと。

で、今思う事は、多分これで自分が持っている原動力≒Passionに名前をつけて説明できるようになったのだけれど、本当は、それを「xxしたいなぁ」っていうレベルじゃなくて、「xxをしないといけない」みたいな怒りとか、突破力につなげていくことなんだろうなぁと。

それでも、自分が行きたい道っていうのが見えたからこそ、ぐっと選択肢を絞って前に向かって進んでいけると思っています。ミャンマーにこのタイミングでこのメンバーと行けてすごく良かった。良かったっていう言葉だと足りないけど、うまく表現できなくてもどかしいなっていうくらいです。