第2章 国連フォーラム、ウガンダ・スタディ・プログラム(USP)とは

2.1 国連フォーラムの歴史・ミッション

国連フォーラムは、2004年10月24日、ニューヨークに在住する国連に関心を持つ有志により「ニューヨーク国連フォーラム」として設立された。2005年10月24日、さらに世界中にいる方々が自由な立場からより積極的に活動に参加できるように「国連フォーラム」と名称を改めた。国連のことをもっと知りたい、国連の活動に貢献したいと考えている、実務者、研究者、学生、メディア関係者など幅広い人々を対象として、日本語で国連についての知識を得、議論に参加し、さらには活動に参画する場を提供することを目標としている。さらに議論の深化と発信を通じて、参加者にとって有意義な変化を引き出すことも目標である。

2021年1月時点で登録人数が8500名を超えるメーリングリストや、国連職員やインターン参加者へのインタビュー記事の掲載といったウェブコンテンツを提供するとともに、東京およびニューヨークでの勉強会など直接参加できる活動も実施。その一つとして、実際に国連の現場での活動を訪問するスタディ・プログラムを2010年より主催している。

なお、国連フォーラムは2021年1月1日より、更なるガバナンスの強化とより開かれたフォーラムになることを求めて、内規の会則への改定と公表、会員を支持基盤とした組織へと移行した。国連フォーラムの会則についてはこちらを参照のこと。

2.2 スタディ・プログラムの目的・歴史

スタディ・プログラムは、(1)知識の習得と議論する力の獲得、(2)ネットワークの拡大、(3)リーダーシップの涵養、(4)国連の活動に関する議論の提供、の4つの目的の実現のために実行されている国連フォーラムの活動のひとつである。

2010年の第1回目は東ティモールを対象としてスタディ・ツアーを実施し、翌年から名称を「スタディ・プログラム」と改めた。2011年以降は、国連機関を含む国際協力に携わる組織の活動地域に赴くだけではなく、約1年に及ぶプロセスにおいて参加者それぞれが役割を担い、プログラム策定を行う「みんなでつくる」がコンセプトのプログラムを実施している。具体的な活動内容は、現地渡航を充実させるための渡航前・渡航後の勉強会実施、訪問機関の選定およびアポイントメント、ホテル・移動手段の確保などの準備、現地の治安情報収集およびリスク管理、プログラム全体の会計管理、渡航後の報告書の作成や報告会の開催である。

過去、東ティモール、タイ、カンボジア、モンゴル、ミャンマー、スリランカ、ネパール、ルワンダ、パプアニューギニア、ヨルダンを対象国として実施し、今回で11回目となる。

2.3 ウガンダを渡航先に選んだ理由

2019年12月に、渡航国選定およびプログラム参加者の検討を行うタスクフォースが結成され、その後、渡航国選定の過程に入った。例年と同様、タスクフォース参加者が各自渡航候補国を提案し、全体で議論を行ったうえで、徐々に候補国を絞った。その際には(1)国連をはじめとする国際協力のプロジェクトが活発に行われているか、(2)外務省が発表する海外安全情報において、レベル1「十分注意してください」以下の地域が大半であるか、(3)渡航費を一定程度安価におさえることができるか、(4)渡航前の学習にあたって日本語または英語で読むことのできる資料が十分に存在するか、(5)「2020年」に渡航する意義のある国であるか、などを基準とした。

最終的にはバングラデシュとウガンダに絞り込まれ、以下の理由からウガンダを2020年に渡航すべき国とすることで合意に至った。

  1. 第7回アフリカ開発会議(TICAD7)から1年であり、アフリカ諸国を渡航先として焦点を当てる良いタイミングであること
  2. 中でもウガンダは、長期にわたる内戦からの復興、周辺国からの難民流入、ジェンダーや子どもの保護、スタートアップの増加と堅実な経済発展、腐敗や汚職などのガバナンス、豊富な自然と環境保護といったなど多様な視点から学ぶことができること
  3. また、こうした多様な視点は、2015年に国連で採択され、2020年に5周年を迎える持続可能な開発目標(SDGs)と関連させて議論することが期待できること

USPのテーマについては、上記を踏まえてタスクフォースで検討を行ったうえで、SDGsとの関連を意識し、以下とした。

「アフリカの真珠」ウガンダから考える、持続可能な社会のあり方 〜平和・人権・環境・開発〜