カンボジア・スタディ・プログラム報告書(目次はページ下にあります)
第3章:現地プログラム
第4節:交流・ツアー
第2項:アンロンベン地区における稲刈り体験(村長の家で農村の人々約30名)
現地での参加状況
現地プログラム2日目の11月19日(月)11:00〜12:00、参加者はSantepheap村(アンロンベン地区)の人々と共に農作物の収穫作業を行いました。農作物を実際に収穫する作業を通じ、現地での農業や生活、農協が農村においてどのような役割について学びました。
CSP参加者感想@:木曽 美由紀さん
アンロンベンでの稲刈り体験はとても貴重なものでした。稲刈りは私にとって初めてでとても新鮮だったのですが、稲の育てられている場所に行くまでの道のりにも驚きました。カンボジアは平均気温が28〜29℃と高く、一年を通して暖かい気候です。灼熱の太陽が照りつける中、集落から歩いて比較的長い距離を移動し、草の茂る細い道を通りようやく辿り着く畑は到着するだけで運動不足なわたしには精一杯で、しかし農村に暮らす人々の生活のありのままを垣間見た気がしました。
稲刈りは鎌で稲穂の束を持って行います。汗でぐっしょりになりながらも、農村に戻るとむらの方々がココナッツのジュースとできたての食事を用意してくださっていて、疲れもふっとぶようでした。集落から畑への道中はFAO現地職員の方々が彼らの活動のこと、農村のことなどを丁寧に説明してくださり、開発といえばインフラ整備と思っていた自分にとって、彼らの地域に根ざしたプロジェクトの話が聴くことができたのが印象的でした。
CSP参加者感想A:花村 百合恵さん
初めての稲刈り体験は新鮮で、とても楽しかったです。広大な畑を目の前に、いくら村全体で協力するとはいえ、全て手作業で行うのは大変な仕事だろうと思いました。けれども村の方々は明るい笑顔で教えてくれ、生きる力、強さ、温かさを感じました。また村には高床式の米蔵があり、湿気を防ぎ、米を長く保存できるそうで生活をしていく上での工夫が感じられました。
体験を通し、農業が村の方々の生活の基盤となっていると実感するとともに、人々の生活を支える農業への援助の重要性を感じました。また村の真ん中を走る道路は援助を受け平らに整備されたとのことで、開発が進むということは生活が改善され、便利になる点で必要な事だと思いました。しかし必ずしも一方向に開発が進むことが良いことではなく、その村の人々の生活や価値観、風習、幸せの形等を大切にした上での開発が今後も進んでいって欲しいと思いました。そのためには今回のような体験を通した村の方々との交流や対話から、人々の本音を聞くことが大切なのだと感じました。
第2章:渡航前事前勉強会
第1節:第一回勉強会
第2節:第二回勉強会
第3節:第三回勉強会
第4節:第四回勉強会
第3章:現地プログラム
第1節:概要・全体マップ
第2節:ブリーフィング
第1項:
アジア太平洋地域の食料安全保障について(FAOアジア太平洋地域代表兼事務所所長:小沼 廣幸さん)
第2項:ユネスコの文化遺産保存と当該国への影響・意識について
(元ユネスコ職員、JSPSバンコク事務所長:山下 邦明さん)
第3項:MALISプロジェクト概要について(FAOカンボジア事務局プロジェクト・マネージャー:Iean Russell博士 )
第4項:農民の収益向上への農協の取り組みについて(6名の農協運営メンバー)
第5項:カンボジア特別法廷と国際刑事裁判について
(UNAKRT捜査判 事部分析ユニット長:藤原 広人さん、UNAKRT広報官:前田 優子さん)
第6項:警察訓練支援の人身取引取り締まり強化プロジェクトについて
(カンボジア内務省長官兼LEAPプロジェクト議長:Prum Sokha内務省長官)
第7項:カンボジアでの地雷問題と開発について(JMASカンボジア事務所:渕上 浩美さん)
第8項:
クメール・ルージュ政権下のジェンダーに基づく暴力被害者を対象としたプロジェクトについて
(CDPコーディネーター:Savorn Duongさん)
第3節:見学・ツアー
第1項:世界遺産アンコール・ワット・バイヨン2時間遺跡巡りツアー(JASA広報担当:吉川 舞さん)
第2項:アンロンベンのタ・モク博物館見学(元兵士の方より施設の説明)
第3項:FAOが実施する保護池での魚の品種保護活動の見学(Iean Russell博士からの説明)
第4項:
かものはしプロジェクトのコミュニティーファクトリー支援活動の見学
(かものはしプロジェクト現地駐在員:亀山 菜々子さん)
第5項:UNESCO世界遺産候補サンボー・プレイ・クック遺跡ツアー(JASA広報担当:吉川 舞さん)
第6項:キリング・フィールド見学
第7項:トゥール・スレン虐殺博物館見学
第4節:経験・交流
第1項:アンロンベン地区における小学校の訪問(小学校の生徒約30人との交流)
第2項:アンロンベン地区における稲刈り体験(村長の家で農村の人々約30名)
第3項:クーレン地区での農村宿泊体験(水も電気もない村での宿泊)
第4項:クーレン地区のヘルスセンター訪問(現地の医師・看護師とのQ&A)
第5項:クーレン地区のフィールド・ファーマー・スクール訪問
(フィールド・ファーマー・スクール実施者宅を訪問)
第6項:オークルカエ村での農村宿泊体験(水も電気もない村での宿泊)
第7項:「中田厚仁さん」の軌跡(通称“アツ村”に住む村人とのQ&A)
第8項:CSP現地参加者全体でのディスカッション(現地渡航者25名によるディスカッション)
第4章:運営報告
第1節:プログラム実行委員会組織概要
第2節:プログラム策定
第3節:ロジ手配
第4節:会計報告
第5節:現地での保健・健康状況
第6節:参加者による事後アンケート内容と結果
第7節:ソーシャル・メディアの活用とアウトリーチ
第8節:
事後報告会の実施状況
参考資料:
表1:実行委員会組織図
表2:プログラム作成プロセス一覧(概略)
表3:現地手配詳細
表4:CSP参加者アンケート集計結果(2013年1月作成)