カンボジア・スタディ・プログラム報告書(目次はページ下にあります)
第3章:現地プログラム
第4節:交流・ツアー
第6項:オークルカエ村での農村宿泊体験(水も電気もない村での宿泊)
現地での参加状況
現地プログラム4日目の11月21日(水)、カンボジアオークルカエ村(Kampong Thom)にて宿泊しました。参加者は4つのグループに分かれ、それぞれ村人の家に宿泊しました。参加者は各宿泊先で、対話や共同作業(就寝準備など)により村人との交流を行い、朝・夕に農村の人々が作る郷土料理を全員で囲み、カンボジアと日本の将来について語り合いました。
CSP参加者感想@:松崎 映さん
私たちが村に到着すると村長さんの娘が挨拶をしてくれました。その子は大事そうに仔犬を抱えていて私たちが可愛いと言いながら近づくと大事そうに抱えていた仔犬を私の手に乗せてくれました。私は彼女の話す言葉は全然分からなかったけれど、生まれたての仔犬をそっとわたしたちに手渡してくれた仕草から、私たちと距離を縮めようとしてくれていること、信用しようとしてくれていることが伝わってきました。
私たちは普段言葉に全面的に頼り、コミュニケーションを取ろうとします。しかし本来コミュニケーションは相手を自分の中に受け入れるツールでしかなく、その手段は言葉でなくても表情や声のトーン、仕草など様々な要素によって構成されています。大切なのはその後ろにある相手を慮る気持ちであるということ、そんなことを教えてもらった気がします。
CSP参加者感想A:大橋さん
この宿泊経験を通して、普段の環境がいかに恵まれているかを再確認することができた。村では生水を口に入れるとお腹を壊してしまう。そのため、歯を磨くときの少量の水でさえもミネラルウォーターを使わなければならず、不便だった。また、当然ながら湯船につかったり温水シャワーを浴びたりすることもできない。結局、寒さに震えながら冷水で体を洗うことになった。これは、体調を崩していた私にとってはかなり辛いことだった。日本では、蛇口をひねれば安全な水を手に入れることができ、スイッチ1つでお湯を沸かすことができる。
上記のような経験をしたことにより、普段の環境がいかに恵まれているかを再確認することができた。次にこの宿泊経験を通して、カンボジアの人々の優しさを実感することができたことが挙げられる。得体の知れない私たちツアー参加者に村の人々は、快く宿泊先を提供し、おいしいご飯を振る舞ってくれた。このような人々の優しさに触れて、私ももう少し他人に優しく接するようにしようと思った。
第2章:渡航前事前勉強会
第1節:第一回勉強会
第2節:第二回勉強会
第3節:第三回勉強会
第4節:第四回勉強会
第3章:現地プログラム
第1節:概要・全体マップ
第2節:ブリーフィング
第1項:
アジア太平洋地域の食料安全保障について(FAOアジア太平洋地域代表兼事務所所長:小沼 廣幸さん)
第2項:ユネスコの文化遺産保存と当該国への影響・意識について
(元ユネスコ職員、JSPSバンコク事務所長:山下 邦明さん)
第3項:MALISプロジェクト概要について(FAOカンボジア事務局プロジェクト・マネージャー:Iean Russell博士 )
第4項:農民の収益向上への農協の取り組みについて(6名の農協運営メンバー)
第5項:カンボジア特別法廷と国際刑事裁判について
(UNAKRT捜査判 事部分析ユニット長:藤原 広人さん、UNAKRT広報官:前田 優子さん)
第6項:警察訓練支援の人身取引取り締まり強化プロジェクトについて
(カンボジア内務省長官兼LEAPプロジェクト議長:Prum Sokha内務省長官)
第7項:カンボジアでの地雷問題と開発について(JMASカンボジア事務所:渕上 浩美さん)
第8項:
クメール・ルージュ政権下のジェンダーに基づく暴力被害者を対象としたプロジェクトについて
(CDPコーディネーター:Savorn Duongさん)
第3節:見学・ツアー
第1項:世界遺産アンコール・ワット・バイヨン2時間遺跡巡りツアー(JASA広報担当:吉川 舞さん)
第2項:アンロンベンのタ・モク博物館見学(元兵士の方より施設の説明)
第3項:FAOが実施する保護池での魚の品種保護活動の見学(Iean Russell博士からの説明)
第4項:
かものはしプロジェクトのコミュニティーファクトリー支援活動の見学
(かものはしプロジェクト現地駐在員:亀山 菜々子さん)
第5項:UNESCO世界遺産候補サンボー・プレイ・クック遺跡ツアー(JASA広報担当:吉川 舞さん)
第6項:キリング・フィールド見学
第7項:トゥール・スレン虐殺博物館見学
第4節:経験・交流
第1項:アンロンベン地区における小学校の訪問(小学校の生徒約30人との交流)
第2項:アンロンベン地区における稲刈り体験(村長の家で農村の人々約30名)
第3項:クーレン地区での農村宿泊体験(水も電気もない村での宿泊)
第4項:クーレン地区のヘルスセンター訪問(現地の医師・看護師とのQ&A)
第5項:クーレン地区のフィールド・ファーマー・スクール訪問
(フィールド・ファーマー・スクール実施者宅を訪問)
第6項:オークルカエ村での農村宿泊体験(水も電気もない村での宿泊)
第7項:「中田厚仁さん」の軌跡(通称“アツ村”に住む村人とのQ&A)
第8項:CSP現地参加者全体でのディスカッション(現地渡航者25名によるディスカッション)
第4章:運営報告
第1節:プログラム実行委員会組織概要
第2節:プログラム策定
第3節:ロジ手配
第4節:会計報告
第5節:現地での保健・健康状況
第6節:参加者による事後アンケート内容と結果
第7節:ソーシャル・メディアの活用とアウトリーチ
第8節:
事後報告会の実施状況
参考資料:
表1:実行委員会組織図
表2:プログラム作成プロセス一覧(概略)
表3:現地手配詳細
表4:CSP参加者アンケート集計結果(2013年1月作成)